◆和紙情報

60年を経て特産復活 高級和紙の誇りつなぐ」      
 高知県黒潮町 中嶋久実子さん他
 2015年1月7日 高知新聞 水曜ミュージアムで掲載 

高知県内でも優れた和紙原料として知られる若山楮(昨年3月ロギールさんも例会で紹介)は、約60年前まで盛んに栽培されていたものが、その後衰退して1950年代までに生産農家が絶えてしまった。そんな若山楮に復活の兆しが見え始めたのが7年前、住民らでつくる黒潮町佐賀北部活性化推進協議会が10aの自生楮から取り組み今では50aまでになっている。毎年12月には黒潮町拳ノ川の「土佐佐賀温泉こぶしのさと」で地元の小学生も加わり蒸し剥ぎ作業が行なわれている。新聞にはハレハレ本舗の中嶋さんが黒皮を剥ぐ「へぐり」の光景、昔ながらの大きな桶を引き上げ中から白い湯気が上がっている所や蒸し上がった楮から参加者が皮を剥きとる所がカラーで掲載されている。
3年前黒潮町で猪に苦しめられながらも、過去に消滅してしまった産業を、自生する楮の保護・育成から復活させようと取り組み、伝統的工法で紙を漉く中嶋さんに出会い、和紙に対するそのエネルギッシュで情熱的な姿に心打たれたものであった。この記事を拝見してその時と変わらず、復活に取り組まれていることを知って、また力をもらったような気がする。