月例会見学ご希望の方々へ

見学希望の方は、6月18日(水)まで「添付申し込み書」に必要事項を記入の上、事務局へ月例会担当の日野宛にFAX(03-3759-7103)でお申し込み下さい。見学詳細をこちらからご連絡いたします。なお、当日見学代として1,000円ご用意下さい。また、見学者が多い場合はお断りすることもありますので、お早めにお申し込み下さい。

FAX 申し込み書<PDFファイルです>

月例会
日 時:6月21日(土)13:30~17:00 会 場:小津和紙本社ビル 6階会議室
13:00~13:30 フリートーク
13:30~14:30 原典講読 「越前紙漉図説」   島田達生 会員
14:30~14:45 休憩
14:45~16:15 会員発表  「ベトナム北部ヤオ族の竹紙づくりと漢字文書」(下記参照)
16:15~16:25 休憩
16:25~16:45 「和紙文化in越前」など
16:50~17:00 事務連絡・片付け・退出

会員発表
題名「ベトナム北部ヤオ族の竹紙づくりと漢字文書」  北村春香 会員
東南アジアの手すき紙について、7年前から興味を持つようになった。それまでは、東南アジアといえば、和紙の材料である楮(サー)を供給している原料産地という認識しかなかったが、実際訪れてみると当地の紙すきは多様で、多くの刺激を受けた。今回報告する内容は、中国雲南省に隣接するベトナム北部サパ県・ヤオ族(現地ではDao・Zao)の竹紙づくりと漢字文書である。ヤオ族は、西南中国から焼畑農業や狩猟生活をしながら移動してきた民族であり、中国、ベトナム、ラオス、タイに分布する。彼らは、漢族とのかかわりから漢字を習得し、移動生活の便宜を得てきた。その漢字文書を作成するためには、紙を必要とした。彼らは、自ら紙をつくり、祖先の神話や故人の記録を携えて、新たな地を目指していった。竹紙づくりの技法は、澆紙法に分類される技法であるが、東南アジアで広く行われるものとは異なり、瓢箪柄杓で紙料を丹念にかけ流していく。中国で発明された紙は、各地でどのように発展していったのか。澆紙法と抄紙法の広がりにも思いを馳せながら、皆様のご意見を頂きたいと考えている。

 

1 若竹を竈の灰で4~5日煮て洗浄し、木棒で手打ちする。水中選別後に再び叩く繊維もある。
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2 ベトナム北部ヤオ族の竹紙づくり。布簾を張った木枠を中空に架け、瓢箪柄杓で紙料を丹念にかけ流していく。
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3 ヤオ族の漢字文書
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4 漢字文書の調査。漢字文書は『評皇券牒』か。
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5 どこまでも広がる美しいサパの棚田
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【発表会員プロフィール】
和紙文化研究会会員

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