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月例会見学ご希望の方々へ

見学希望の方は、10月15日(水)まで「添付申し込み書」に必要事項を記入の上、事務局へ月例会担当の日野宛にFAX(03-3759-7103)でお申し込み下さい。見学詳細こちらからご連絡いたしますので、必ずご連絡先を明記して下さいもし明記がない場合は受付できません。なお、当日見学代として1,000円ご用意下さい。また、見学者が多い場合はお断りすることもありますので、お早めにお申し込み下さい。

FAX 申し込み書<Wordファイルです>

月例会
日 時:10月18日(土)13:30~17:00
会 場:小津和紙本社ビル 6階会議室
13:00~13:30 フリートーク
13:30~14:10 日常の和紙5 「小津和紙の紙紹介」 西本幸宏 会員
14:10 ~14:20 休憩
14:20~16:20 会員発表(下記参照)
16:20 ~16:30 休憩
16:30~16:50 「和紙文化in越前」
16:50~17:00 事務連絡・片付け・退出

会員発表                   PC・プロジェクター使用
題 名
「日本美術の構造と和紙の位置 」 ・
第二部・表装とパレルゴン 第三部・和紙の力     朽見行雄 会員

発表概要
和紙という観点に立って日本画の歴史と、日本画の構造を考えると、本紙と呼ばれて来た絵画そのものと和紙との関係と並んで、表装が極めて重要な存在と考えられる。今まで日本では表装をどのように考えて来たのであろうか。
国宝修理装?師連盟から出された『装?史』は、中国の表装の歴史にまで目を配りながら、日本の表装の歴史などを振り返りながら、表装の全体像を纏めている。同様に表装について専門的な立場から出版された『表具』や『表装大鑑』と共に、表装について様々な研究書がある。しかしそのいずれも、殆どのページを作品の分類と構造の説明、それに必要な製作技術の説明である。
一方ヨーロッパでは、表装に相当する額縁について、1970年代から大いに研究がなされるようになってきた。20世紀の代表的哲学者の一人ジャック・デリダは、それまで西欧世界の芸術についての権威・カントの打ち立てた理論を超えて、パレルゴン=絵画の周辺にあるものの意義を見直す理論を打ち立てた。それと共に、額縁そのものに付いての研究も多く行われている。絵画に交じって、額縁のページさえある画集もある。
建築様式、社会状況の激変で表装世界は激変しつつある。今まで日本の表装は日本画と切り離せない関係にありながら、殆ど表面にでることがなかった。しかし光悦・宗達と共に嵯峨本製作で重要な仕事をした、紙屋宗二の業績の研究もある。表装への理解は視点を変える事で、更に発展させることが出来るのではないだろうか。
第二部で表装のめぐる状況を辿って来た中で、第三部では第一部と合わせて、新ためて工芸・工芸作品と呼ばれて来た和紙の持つ力の大きさ、貴重さについて考えたい。現代を代表する画家千住博氏の絵画で、雲肌和紙は不可欠の存在である。長年、日本の工芸をミスリードして来た柳宗悦がある一方、今年二月、竹橋の工芸館の展示では、「K?GEI」なる言葉を展覧会のタイトルに使い、日本工芸の芸術性を誇った。
今回の発表では、内外の研究を比較して行く中で、和紙を巡る様々な問題を考える。

 

・ 職人尽図「表具師の店」
江戸時代「職人尽図」中の「表具師の店」。宗達が描いた嵯峨本に、自らの印を押すほどの表具師がいたという。職人尽図 4C
・ 「久方の」木芯桐彫塑和紙貼装紙(楮)漉き講習会の様子『久方の」木芯桐彫塑和紙貼装4C
・「日本伝統工芸展」の図録表紙
東京の国立近代美術館工芸館で開いた「日本伝統工芸展」の図録表紙。工芸の芸術性を示す為に、あえてローマ字で表記した。東京国立近代美術館図録 4c

【会員プロフィール】
1934年生。1959年NHKに入局し、報道番組の制作等に従事した。退職後の1990年にイタリアに渡り、イタリア各地の伝統工芸や工芸職人等について取材した。著書『フィレンツェの職人たち』(JTB出版・1993年、講談社文庫・2007年)、『イタリア職人の国物語』(JTB出版・1996年)など。論文「周防岩国藩に於ける和紙専売制について」(國學院大學文学部卒業論文・2012年)。

 

日常の和紙 5
題名「小津和紙の紙紹介」              西本幸宏 会員
日頃から例会の会場としてお世話になっている小津和紙博物舗様。本館ビルは現在耐震工事中ですが、来年の完成を楽しみにしております。さて、和紙研では新会員も増え、今回の「和紙研in越前」での展覧会出品に関して、和紙をどこで購入したら良いかなど、基本的な和紙の情報をお知らせする必要があると考えました。そこで、小津和紙の西本様にお願いして、小津和紙で取り扱う和紙情報を教えていただくことになりました。

「和紙文化in越前」
先月26~27日に行なわれました「現地最終打合せ」「産地見学会取材」「講演会会場確認」「展覧会会場確認」の報告をもとに、例会での最終打合せをいたします。

小津和紙ご案内200

◆会員情報

「紙で旅するニッポン ~関東・甲信編~」   公益財団法人 紙の博物館

会 期:2014年9月13日(土)~2015年3月1日(日)
会期中の休館日:月曜日(但し9月15日、10月13日、11月3日、11月24日、1月12日は開館)9月16日(火)、9月24日(水)、10月14日(火)、11月4日(火)、11月25日(火)、12月24日(水)、1月13日(火)、2月12日(木)年末年始[2014年12月28日(日)~2015年1月4日(日)]

会 場:公益財団法人 紙の博物館4階企画展示室
〒114-0002 東京都北区王子1-1-3(飛鳥山公園内)
TEL:03(3916)2320   URL:http://www.papermuseum.jp/

展示趣旨  
紙は、印刷記録媒体や生活用品として私たちの日常生活に欠かせないものです。日本では、古くから製紙業が重要な産業として全国各地に根付いてきました。千年以上も前から育まれてきた手漉き和紙と、明治以降に近代産業として発展した洋紙業は、その基となる水や原料の栽培・調達、流通の要所などの地理的要素や、豊かな自然風土(気候)に育まれ、各地で発達してきました。
紙の博物館では今後数年に亘り、日本各地の製紙業(和紙・洋紙)の歴史や現状、その特色や様々な製品・工芸品などについてご紹介する「紙で旅するニッポン」展を開催いたします。その第一弾として、今回は「関東・甲信」地域にスポットをあて、東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城・栃木・群馬・長野・山梨・静岡の1都9県の和紙と洋紙を展示します。
各地域の重要な産業として発展してきた製紙工場や、守り受け継がれる伝統産業としての和紙や紙工芸品など、現在も各地に息づいている紙についてご紹介いたします。
ニッポンの誇れるモノづくりとしての“紙”をたよりに、旅をする気分で改めて知っていただく機会になれば幸いです。
協 力: 全国手すき和紙連合・日本製紙連合会

紙旅展チラシ表縮小 紙旅展チラシ裏縮小

 

◆会員情報

「つむぐけしき よむこころ 米山和子 祖父江加代子」展  米山和子 会員

会 期: 2014年10月18日(土)~2014年12月14日(日)10~17時 入館は16:30まで 月曜日休(ただし、11月3日と24日は開館、翌日休館)/最終日17:00)
会 場:古川美術館分館爲三郎記念館
〒460-0066 名古屋市千種区池下町2丁目50番
電話 052-763-1991  http://www.furukawa-museum.or.jp/
主 催:公益財団法人古川知足会・中日新聞社
特別協賛:SMBC日興証券株式会社
概 要
世界から注目される日本の「米」と「和紙」。千年の時を越えて受け継がれてきた二つの素材を用いて、愛知県在住の現代アーティスト米山和子によるインスタレーションと、空間コーディネーター祖父江加代子による空間演出を行います。
米山和子は、米の糊としての特性、和紙の長い繊維と柔らかな特性を活かしたアートを作りあげます。炊いた米の一粒一粒を絹糸につなぎ、出来上がった何万も の半透明の美しい米粒により作り出した空間アート。和紙の繊維をほどくことによって生み出された繊細なトルソ(人体像)。それぞれの特性を活かした他に類 を見ないアート作品は、神秘的な魅力を放ちます。
祖父江加代子は、豊穣の秋や日本のこころをテーマに爲三郎記念館を彩ります。季節や年中行事に合わせた、世界的に評価の高い日本のしつらえの文化。祖父江 は、独特の風合いを持つ和紙、米をはじめとした素材の美を活かし、水や光など移りゆく自然美を取り込んだ和モダンな空間へ皆様をお招きします。
築80年を迎えた自然に囲まれた数寄屋建築に、大切に残してゆきたい日本のこころを、二人のアーティストが和歌の歌枕にちなむテーマで演出します。古来、受け継がれ、そして未来につなぐ美と和のこころがつむぐけしきをご堪能ください。

古川美術館 分館 爲三郎記念館