月例会見学ご希望の方々へ

見学希望の方は、1月17日(木)まで、添付「Web申し込み書」に必要事項を記入の上、下記例会委員専用アドレスへ添付してお送り下さい。entry@washiken.sakura.ne.jpまた、事務局宛に「FAX申し込み書」(03-5685-7780)でお申し込み下さい。見学詳細はこちらからご連絡いたしますので、必ずご連絡先を明記して下さい。もし明記がない場合は受付できません。なお、当日見学代として1,000円ご用意下さい。また、見学者が多い場合はお断りすることもありますので、お早めにお申し込み下さい。

FAX 申し込み書<Wordファイルです

◆ 1月例会
日 時:1 月19 日(土)13:30 ~17:0 0
会 場:小津和紙本社ビル 6階会議室
13:00 ~ 13:30 フリートーク
※会員相互の情報交換の時間としてご利用ください。
13:30 ~ 14:40 第5回増田ゼミ増田勝彦 副会長(下記参照)
14:40 ~ 14:50 休憩
14:50 ~ 16:40 会員発表「和紙文化、文化って? Amateur Academy
(素人学院)の報告」岩本弘会員(下記参照)
16:40 ~ 16:50 事務連絡
16:50 ~ 17:00 片付け・退出

※当日の進行状況により、スケジュールが多少前後する場合がございます。予めご了承下さい。

 

第5回 増田ゼミ      プロジェクター・DMS使用予定

『紙衣から烏帽子、檀紙、紙煙草入れそして縮緬紙』 増田勝彦 副会長
和紙文化研究第5号には、久米康生会長の「捻り揉む和紙とその製品」木村有美会員の「紙衣小考」が掲載されています。そこでは、紙の利用を生活の中に広げてきた技術を見ることが出来ます。紙を糸や紐状にして利用する、長門や紙布、紙を揉んで出来た皺を生かして利用する、紙衣、縮緬紙、擬革紙などです。
今回は、一度は平面状態で完成された紙を、揉んだり、絞ったりして皺を寄せる技術の系統を辿ろうと思います。まずは紙衣から、紙烏帽子、檀紙と縮緬紙、擬革紙へと皺を寄せる技術の応用が広がったところが、とても日本的で面白いのです。
久米会長も書いているところですが、皺を寄せた紙がクレープペーパまで発展し、トイレットペーパーの凹凸エンボスも発想を得たのは、私見ですが縮緬クレープ紙からでは思ってます。
話の順序としてはおよそ以下の通りです。

1.紙衣      紙の揉み方 寒天と柿渋とコンニャク
紙衣 東大寺お水取りで着用

 

2.烏帽子のサビ  サビの付け方2種
紙烏帽子のシボ

 

3.檀紙のシボ   高檀紙のシボの作り方
越前檀紙のシボ

 

4.紙煙草入れから擬革紙へ
チリメン本のシワ(紙の博物館)

 

5.縮緬紙として  縮緬紙の作り方  縮緬本とクレープ紙へ
クレープ紙はテーブルナプキン
擬革紙のシボ紙煙草入れ(たばこと塩の博物館)

機械による、クレーフ紙

 

 

会員発表
                     PC・プロジェクター使用予定
「和紙文化、文化って? Amateur Academy(素人学院)の報告」              
                            岩本弘毅 会員                          

2016 年4 月、ふとした事で手漉き和紙を扱うようになりました。少子高齢化、人口減少、社会に対する‘ささやかな抵抗’ を検討しました。そこで数が少なくなるならば、個々の価値を上げればよいという結論に至り、現在の人口× 価値≦2060 年の人口× 価値(価値の洗い替え、再発見、付加、創造)をテーマに、価値の追求をスタートさせました。そして第一歩が手漉き和紙との出会いです。

1.「和紙文化」・・・文化って?
アカデミックには様々な定義があると思いますが、今回発表における個人の解釈は、「その地域の人々の日常に『しみ込んだ何か』であって、その地域外から見た場合、一定以上の特色を持ったものを「文化」と言う。現在進行形、アーカイブされたもの双方を含む」となります。これをベースに和紙研の今後をご一緒に考えたいと。

2.目的地は何処?
手漉き和紙を扱うようになってから、‘無知’ を武器に様々な活動をしています。また大勢の方と知り合いました。和紙研の皆様、岐阜大学の山根先生(山葵の遺伝子研究)、合氣道8 段、書道10 段のアメリカ人、ウィリアム・リード氏、スコットランドの12 代エルギン伯爵チャールズ・スルース…。高知県のロギール・アウテンボーガルト氏。さてなぜこの方々と知り合ったのか。これからご説明できれば。

若冲塗り絵作品
コメント
手漉き和紙を使った塗り絵製品。
和 紙:西島和紙、山十製紙の笠井伸二さん製造 素材 みつまた
塗り絵:線画作成 アースワークス三浦
塗り絵:彩色 画材店アルバイトの青年A 色鉛筆

8:武田晴信筆 書状 軸装(個人蔵)
9:武田信玄筆 書状 軸装(個人蔵)
10:武田勝頼筆 書状 軸装(個人蔵)
コメント
和紙を扱う活動を通じて、8.9.10のようなアーカイブされたものへ、どうたどり着いたかを、現在進行形の文化活動と共に語りたいと思います。

活動履歴の一例

■ 講師略歴
岩本 弘毅(いわもと こうき)
1961年生 山梨県出身 中央大学法学部卒
– 音場設備を主とする個人事業開始
– 1990 年 ( 株) アースワークスとして法人化 電気制御系、電気工事、通信 
 工事、ソフト開発と時代と共に取り扱うものが変化して現在に至る。現在は 
 音声系のソフト開発と、通信基盤構築が主たる業務。
– 2018 年3 月 和紙を通じて知り合ったウィリアム・リード氏と日本文化を海外へ伝える事を主たる目的とした「合同会社和の杜」を設立。

 

月例会見学ご希望の方々へ

見学希望の方は、12月12日(水)まで、添付「Web申し込み書」に必要事項を記入の上、下記例会委員専用アドレスへ添付してお送り下さい。entry@washiken.sakura.ne.jpまた、事務局宛に「FAX申し込み書」(03-5685-7780)でお申し込み下さい。見学詳細はこちらからご連絡いたしますので、必ずご連絡先を明記して下さい。もし明記がない場合は受付できません。なお、当日見学代として1,000円ご用意下さい。また、見学者が多い場合はお断りすることもありますので、お早めにお申し込み下さい。

FAX 申し込み書<Wordファイルです

◆ 12月例会
日 時:12 月15 日(土)13:30 ~17:0 0
会 場:小津和紙本社ビル 6階会議室
13:00 ~ 13:30 フリートーク
※会員相互の情報交換の時間としてご利用ください。
13:30 ~ 14:40 第18 回宍倉ゼミ宍倉佐敏 会員(下記参照)
14:40 ~ 14:50 休憩
14:50 ~ 16:40 「素材からの発想」花牟禮亜聖会員(下記参照)
16:40 ~ 16:50 事務連絡
16:50 ~ 17:00 片付け・退出

※当日の進行状況により、スケジュールが多少前後する場合がございます。予めご了承下さい。

 

第18回 宍倉ゼミ
『唐紙・和紙・洋紙の歴史と各紙の共通点と相違点 』「第三回 洋紙の歴史」
女子美術大学特別招聘教授 宍倉佐敏 会員
中国からサマルカンドに伝えられた紙は、約500 年後にイタリアで金属ペンや羽ペンで文字を書き易い洋紙に改良され、その製法原理は現在も受け継がれている。
アジアの紙と洋紙が異なる点は、洋紙の製造機具の多くが金属製で、植物繊維の性質を無視してインキで書き易く、印刷しやすい紙に改良されている事である。具体的には金網・金属製漉き具・ビーター叩解・蒸解釜使用の木材パルプ・連続抄紙機などの他に、填料・澱粉・松脂・紙力剤などが紙に添加されている点が和紙と異なる。
おわりに唐紙は毛筆で文字を書くことを重視して、墨の発色や墨の保存性を紙に強く求めた。和紙は植物繊維の性質を大切にしてその特性を生かし、使用目的を持たない紙作りをした。洋紙はペンで文字を書く、印刷機で印刷する事を使用目的とした製法で紙を造り、使用する繊維の性質は無視された。近年は和紙の製法が西洋で認められ、和紙的な紙も造られている。

※このテーマにつきましては、9月より、全3回の講義となります。9 月15 日、11 月17 日のゼミにご出席の方は、その時の配布物を忘れずにお持ちください。

 

 

会員発表                 PC・プロジェクター使用予定
「素材からの発想」
花牟禮 亜聖 会員

手の中で紙の素材を感じ、光に透かし、指ではじく・・・紙との会話から発想して形にする 和紙の使い手側の紙との関わりを以下の内容に添ってお話ししたいと思います。
1. 素材『紙』との出会い
イタリアで造形作家のブルーノ・ムナーリから伝えられた素材の面白さについて。
2. 紙の仕事色々
ハンドエンボス・和紙のインスタレーション・生活が楽しくなる紙作品・デザインと紙について。
3. 美術教育においての紙
女子美術大学での取り組み・マレーシアの障がい者との取り組み紙を使った造形ワークショップについて。
4. マレーシアの紙
一人の青年が田舎の工房で作る手探りの紙作りについて。

■ 講師略歴
花牟禮 亜聖 hanamure asei
東京都出身 女子美術大学卒業後、日本橋高島屋宣伝部デザイナーとして勤務。
1983年 渡伊し造形作家のブルーノ・ムナーリとイエラ・マリの両氏に師事。
1988年 素材にこだわるデザイン事務所 STUDIO ASEI 設立。
1994年~2013 年 女子美術大学と桐朋学園で紙の造形を教える。
2014年 JICA からマレーシア 社会福祉局に派遣され障がい者のプロダクトと美術活
動を3 年間支援。
現在  紙にこだわったグラフックデザインと造形を展開・桐朋学園講師・佛教大
学招聘講師
個展・グループ展多数

1 オリジナル技法ハンドエンボスの作品
2 ホエムコンサートの和紙のインスタレーション
3 和紙作品BUONO3
4 和紙スクリーン
5 A SEI CUBO 作品

◆和紙だより

【季刊 和紙だより60号 2018秋号の紹介】

目次
〈越前和紙への提言〉…… 1頁
江南和幸さん(古典籍紙分析・研究者)「紙は時代の目撃者」
〈工房紹介〉…… 3頁
韓紙工房「コムコミ」 身近な生活用品に活かす伝統の韓紙工芸
〈取組紹介〉…… 3頁
抗ウィルス漆喰和紙「和蔵紙」の開発 関西ペイント+和プラス+越前和紙のコラボ
〈和紙ミニコーナー〉…… 4頁
愛知県大で学術講演会「紙の道の文化史-正倉院からサマルマンドまで」開催
〈情報欄〉…… 4頁
イベント情報・新刊紹介「和紙植物」(ものと人間の文化史)有岡利幸著、法政大学出版 等

バックナンバー一覧  http://washidayori.jimdo.com/
今号 https://washidayori.jimdo.com/no-57-60/

◆和紙情報

テレビ放送
題 名 「世界!ニッポン行きたい人応援団」
TV 局 テレビ東京
日 時:12月17日(月)20:00~
取材協力:(株)東京松屋

内容
日本の衣食住など文化に興味を持ち、夢やあこがれを抱き続け日本へ行きたい外国人の思いを叶え、ニッポンへ招待する番組。今回は「襖」、製作の中で和紙がどのように使われるのか興味津々です。

予告
フランスの建具職人が、日本建築の襖と欄間の美しさに一目惚れ!以来8年間、和室を作っているが、うまくいかない。「ニッポンで本物の技術を学びたい!」というのでご招待!
京都・正伝寺で、約400年前に徳川家康の命令で描かれた襖に感激!東京・大田区で40年間襖を作る表具師を訪ね、作業工程を見せてもらう。また井波彫刻で有名な富山県井波の伝統工芸士を訪ね、欄間を作る工程を一から教わり、その素晴らしい技術に感動! (TV東京HPより)

TV東京HP:http://www.tv-tokyo.co.jp/nipponikitaihito/smp/

◆会員情報

展示会
「因州和紙  伝統工芸士二人展 中原 剛・長谷川憲人」
                          小津和紙 会員関連

日 時:12月10日(月)~15日(土) 10:00~18:00
(10日は13:00~18:00、15日は13:00~16:00)
会 場:小津ギャラリー (〒103-0023 東京都中央区日本橋本町3-6-2 小津本館ビル2F TEL. 03-3662-1184)

DM

 

企画概要:
因州和紙の青谷手すきの音は、環境省の「日本の音風景100選」に選ばれています。山陰の自然の恵みを受け生み出されてきた様々な用途の和紙を展示販売し、手漉き和紙の魅力を知っていただくとともに、写真プリントやイヤリング等新しい分野の開拓を目指します。

展示物の種類:
修復用紙・版画用紙・書道用紙・剪画用紙・写真用紙、大判和紙(畳6畳の大きさ)・和紙イヤリング・ランプシェード・限定高級ウイスキー「軽井沢」ラベルなど

主 催:因州和紙青谷伝統工芸士会
協 力:鳥取県・鳥取県因州和紙協同組合・因州青谷・手漉き和紙保存会・株式会社ティーエスピー

入場料:無料

 

ワークショップ:「かごなで」の実演&体験
和紙作りの第一歩、あなたも知ってみませんか。

「かごなで」作業とは、楮の表皮「おにがわ」や「あまがわ」を両手を使い小刀で丁寧に取り除く作業です。他の和紙産地では「へぐり」などと呼ばれている作業工程ですが、因州では形態が異なります。実演すると共に、希望者には体験もできます。

かごなでの実演・体験時間(実演者は変更になる場合があります)
10(月):14:00~14:30 実演者は長谷川憲人
11(火)~13(木)14:00~14:30 実演者は中原寛治
14(金)15(土)14:00~14:30 実演者は長谷川豊
体験:無料・予約不要(参加希望が多数の場合は先着順の場合があります)

関連HP
http://www.ozuwashi.net/gallery_schedule.html
http://www.ozuwashi.net/gallery_schedule_detail.html?gallery_id=122
http://inshu-washi.net/brand_inshu-washi.htm

 

1、リトグラフ 日本雁皮 ソーダ灰煮 マリベル・マス(ドイツ在住)23㎝×62㎝

2、木版画 日本楮 ソーダ灰煮 塩見奈々(イギリス在住)「見立て百景」 36.5×36.5cm

 

3、木版画 日本楮 ソーダ灰煮 歌麿 「蹴鞠」 15,5㎝×61,5㎝ 制作:芸艸堂 摺師:竹中清八 抄紙:長谷川憲人

 

4、木版画 日本楮 ソーダ灰煮 勝山正則 「源佐さんの路」92㎝×130㎝

5、和紙イヤリング 和紙の魅力を伝えたい YOBOTYブランド

6、ランプシェード「こもれび」主原料:楮 抄紙:中原剛

7、平成30年10月27日第20回文房四宝まつりのイベント企画 KEiKO*萬柱さんが“舞書”製作する大判和紙(畳6畳の大きさ)

KEiKO*萬柱プロフィール
兵庫県豊岡市生まれ。多摩美術大学卒業後テキスタイルデザイナーとして活躍。墨を基調にした独自の作品及び舞書パフォーマンスが国内外で注目されている。