例会

月例会見学ご希望の方々へ

見学希望の方は、3月18日(木)まで、添付「Web 申し込み書」に必要事項を記入の上、下記例会委員専用アドレスへ添付してお送り下さい。entry@washiken.sakura.ne.jpまた、HP担当の日野宛に「FAX申し込み書」(03-3759-7103)でお申し込み下さい。見学詳細はこちらからご連絡いたしますので、必ずご連絡先を明記して下さい。もし明記がない場合は受付できません。なお、当日見学代として1,000円ご用意下さい。また、見学者が多い場合はお断りすることもありますので、お早めにお申し込み下さい。

FAX 申し込み書<Wordファイルです>

3月例会 
日 時:3月18 日(土)13:30~17:00   
 会 場:小津和紙本社ビル 6階会議室
  13:00~13:30 フリートーク
  13:30~14:40 第7回 宍倉ゼミ 宍倉佐敏 会員(下記参照)
  14:40~14:50 休憩 
  14:50~16:40 会員発表 碑の楠雄 会員(下記参照)
  16:40~17:00 事務連絡
  16:50~17:00 片付け・退出
 ※当日の進行状況により、スケジュールが多少前後する場合がございます。予めご了承下さい。

2017年度 第7回 宍倉ゼミ         プロジェクター・DMS使
題名:和紙の歴史・中世の紙-2
 「紙は使う人の教養・知性・経済力が判る、中国産の竹紙は?」
                女子美術大学特別招碑教授  宍倉佐敏

貴族や高級僧侶だけでなく、武士や土豪も文字を読み・書く様になると紙の消費量が増し、紙の種類も拡大し、消費層も多種多様になった。
 書写材としての紙も印刷本・書写本・文書などの分野に別れ、それぞれの特性にマッチした紙が作られた。
 印刷本の料紙は印刷と製本に耐える強度が求められ、書写本は奈良時代の大型で厚紙の巻子本から、書写に便利で仮名文字が書け、両面にも書ける薄い料紙が使われた。文書の料紙は文章の格によって紙が選ばれたので料紙は多岐にわたった。
 紙の種類や消費者が複雑に増大した中世の紙は、使う人の家柄や人格などによって料紙は選ばれたが、その時代に中国で生産され輸入された竹紙の製造法やその紙質について、主な消費者はなどを検討した。

 

会員発表                  PC・プロジェクター使用

題 名「硯の違いで墨色が変わるのか」         日野楠雄  会員

 硯は文房四宝(筆墨硯紙)の他3者と異なることが二つある。その一つは、固形墨を液体化する道具であるため、直接書画作品と関わらないということ。別な言い方をすれば、書画作品を見る時、紙と墨は目の前にあり認識するが、それがどんな筆で書かれたのかは意識することはあっても、硯はその視界や思考から抜け落ちてしまう。
 墨をするということを、「墨を液体化する」と言うと機械的な感じがするが、その作業は「病人にすらせよ」と形容されるように、力の入れ具合や動かし方など非常に微妙なものがある。また、墨をする状態を説明するのに「おろし金で大根を下ろすように」と言われるが、このイメージが“墨をする行為”を雑で荒っぽいものにしてしまい、軽い扱いをされるようになってきたのである。「おろし金」論は墨をする情景は似ているが、墨と硯の材質とするという行為の本質的とは全く異なるのである。この液体の良し悪しが書画作品の優劣すら決めてしまうこともあり、古来、硯は重要な存在なのである。
 また、硯そのものには多くの種類がある。岩石学的・産地・色彩・形状・仕上げ方法などがあり、そのなかで優劣もつけられる。経験的にはいい硯ですってできた墨は、いいことになっているのであるが。硯の違いで、できた墨に違いがあるかを科学的に証明されたことは私の知る限りないのである。今回は、3種の板状にした硯材を使い。研ぎ具合を3段階にしたもの計9種を使い、それぞれに違いがでるかを検証する。墨は3種、紙は2000年以降の宣紙2種・最近の和紙2種・10年程前の西島和画宣あたりで墨色を見る。
 なお、硯は一般には馴染みがないので、「硯の歴史・形状」、「原物鑑賞と洗硯・試墨」などを紹介した上で、その検証結果をお伝えする。そのため、原物を知る必要があり、唐硯(中国産)と和硯(国産)の硯を大小30面程、墨も10種類程用意したい。(一部画像を紹介する)
 最後に、硯は他三者にない「鑑賞」という魅力もあって、宝物としてのコレクター熱はどの時代にもあり、今日もそうである。それに適う硯があるかは見てのお楽しみ。
展示予定硯種(都合により変更する場合もある)

中国製
端渓硯(老坑・坑仔巖・麻子坑・缶羅蕉・二格青・緑端・宋坑)
歙州硯〈眉子紋・魚子紋・金星紋・水波羅紋〉
松花江緑石硯・山西陶硯・洮河緑石見本石
日本製
紫雲硯・雄勝硯・雨畑硯・竜渓硯・鳳来寺硯・高島虎斑硯・高田硯・赤間硯・紅渓硯
その他 硝子硯・木硯・陶硯、原石など

【講師プロフィール】
日野楠雄(Nanyu HINO)  1961年山形県生まれ 
専門は文房四宝・拓本研究。大東文化大学非常勤講師・松窗印会会員・日本拓本社代表。筆墨硯紙及び拓本を連携させ並行して研究・調査する立場をとっている。和紙研では「和紙における墨色の変化」「和紙の拓本利用」「和紙を使う筆」などをテーマとして活動。

1、中国 端渓硯(老坑)〈24×13cm〉Exif_JPEG_PICTURE2、中国 端渓硯(坑仔巖)〈13×11cm〉Exif_JPEG_PICTURE3、中国 端渓硯(二格青)〈15×10cm〉Exif_JPEG_PICTURE4、中国 松花江緑石硯〈15.7×13.7cm〉Exif_JPEG_PICTURE5、中国 山西陶硯〈18×9cm〉Exif_JPEG_PICTURE6、日本 雨畑硯〈17×11cm〉Exif_JPEG_PICTURE7、日本 赤間硯(紫金石)〈16.5×11cm〉Exif_JPEG_PICTURE8日本 赤間硯〈16×9.5cm〉Exif_JPEG_PICTURE9、日本 雄勝玄昌石(御留石)〈12.5×10cm〉Exif_JPEG_PICTURE10、日本 紅渓硯〈17×10.5cm〉Exif_JPEG_PICTURE11、日本 竜渓硯(鍋倉水巖)〈10.5×9cm〉Exif_JPEG_PICTURE

月例会見学ご希望の方々へ

見学希望の方は、2月16日(木)まで、添付「Web申し込み書」に必要事項を記入の上、下記例会委員専用アドレスへ添付してお送り下さい。
entry@washiken.sakura.ne.jp
また、HP担当の日野宛に「FAX申し込み書」(03-3759-7103)でお申し込み下さい。見学詳細はこちらからご連絡いたしますので、必ずご連絡先を明記して下さい。もし明記がない場合は受付できません。なお、当日見学代として1,000円ご用意下さい。また、見学者が多い場合はお断りすることもありますので、お早めにお申し込み下さい。

FAX 申し込み書<Wordファイルです>

 

◆ 2月例会
日 時:2月18日(土)13:30 ~17:0 0   
  会 場:小津和紙本社ビル 6階会議室
  13:00 ~ 13:30 フリートーク
            ※会員相互の情報交換の時間としてご利用ください。
  13:30 ~ 14:40 2016年度 第6 回宍倉ゼミ宍倉佐敏 会員(下記参照)
  14:40 ~ 14:50 休憩 
  14:50 ~ 16:30 増田勝彦 副会長(次頁参照)
  16:30 ~ 16:45 事務連絡
  16:45 ~ 17:00 片付け・退出

 

2017年度 第6回 宍倉ゼミ      PC・プロジェクター・DMS使用                    
題名:和紙の歴史  中世の和紙 -1 
「中世の紙は何故平安時代や江戸時代と違うのか」       
               女子美術大学特別招聘教授 宍倉佐敏 会員  

 律令国家が緩み、地方の各地で武家階級が勢力を持ってくると、公家たちは没落し、地方では独自の文化が生まれた。紙の消費者は平安時代までは貴族や高級僧侶であったが、武家や土豪も文字を書き、読み始めて消費層が拡大した。
 紙屋院が衰退し、陸奥紙・杉原紙・吉野紙・美濃紙などに加えて鳥の子紙・修善寺紙など個性のある地方紙が誕生し、紙の特性を生かした、障子・傘紙・紙子などに加え、神前に使う紙から学んだ加工紙などのことが文献に残っている。唯、これら中世の紙が何処でどの様に作られたかは明確でなく、和紙研究者の多くは江戸時代の紙に因って中世の紙を類推している点に問題がある。
 中世の古文書に接する機会の多い、国文学者や修復する人の多くは「中世の紙は他の時代の紙と違う」と言う人が多いが、これは平安時代や江戸時代の紙に比べ特徴が多く観られるためと思われる。
 今回は中世の紙の種類とその製法を中心に中世の紙の特徴を考察する。前回同様にDMS(デジタルマイクロスコープ)とプロジェクターで繊維拡大写真を観察する。
会員発表                  PC・プロジェクター使用
題 名「紙漉きに使う木灰について」                
                   増田勝彦 和紙文化研究会副会長

 草木灰は江戸時代以来の伝統を受け継ぐ紙漉に必須な煮熟剤ですが、その草木灰には、数種類の植物名が挙げられています。どの植物の灰が良いのでしょうか。ある人はヨモギが最良と云い、そば殻、雑木などをあげる紙漉きもいます。
 紙漉にとって、良い灰とは、1)煮熟が短時間ですむ、2)仕上がりの紙の表情や物性が良い、の2 点だと思います。私の目はまだまだ訓練不足で和紙の表情を見分けることが出来ませんが、煮熟剤としての効果については、わかりやすいのではないかと思い、関係するデータを集めました。
 木灰の代わりの煮熟剤としてソーダ灰( 炭酸ソーダ) が使われているのですから、灰に含まれる成分の内、ソーダ成分が多い灰が良い灰だとしました。ただカリ成分も煮熟には効果を発揮するので、両者の成分の含有量を示したデータを比較した結果について話します。
 それらのデータに基づいた実験をしていないので、発表としては前編に当たります。
 

月例会見学ご希望の方々へ

見学希望の方は、1月18日(水)まで、添付「Web申し込み書」に必要事項を記入の上、下記例会委員専用アドレスへ添付してお送り下さい。
entry@washiken.sakura.ne.jp
また、HP担当の日野宛に「FAX申し込み書」(03-3759-7103)でお申し込み下さい。見学詳細はこちらからご連絡いたしますので、必ずご連絡先を明記して下さい。もし明記がない場合は受付できません。なお、当日見学代として1,000円ご用意下さい。また、見学者が多い場合はお断りすることもありますので、お早めにお申し込み下さい。

FAX申し込み書

◆ 1月例会
日 時:1 月21 日(土)13:30 ~17:0 0   
  会 場:小津和紙本社ビル 6階会議室
  13:00 ~ 13:30 フリートーク
            ※会員相互の情報交換の時間としてご利用ください。
  13:30 ~ 14:40 2016年度 第5 回宍倉ゼミ宍倉佐敏 会員(下記参照)
  14:40 ~ 14:50 休憩 
  14:50 ~ 16:30 招聘講師発表 高橋裕次講師(次頁参照)
  16:30 ~ 16:45 事務連絡
  16:45 ~ 17:00 片付け・退出

 

2016年度 第5回 宍倉ゼミ                     
題 名:和紙の歴史   その5「雁皮の利用が和紙開発のヒントになった」        
                            宍倉佐敏 会員 
 手漉き紙の先進国であった中国は麻やカジノキなどの長い繊維を切断・叩打・打紙や瑩紙の製法改善策として、切断工程の少ない短い繊維の植物を紙に利用する研究を進め、最終的にタケ・ワラ・草類で筆記性の良い手漉き紙を完成した。
 我が国も同様にマユミで荼毘紙など作ったが脆弱で後加工が必要であった。雁皮・オニシバリなどの中間長さの樹皮繊維を楮や麻に混ぜて製紙すると今までの紙とは異なった良質紙が生まれた。
 これらのジンチョウゲ科植物繊維は腐食させると一層粘性が増し、手漉き紙の品質が一段と向上した。これをヒントに長い椿繊維でも粘性の高い物質を加えて漉くと上質紙ができる事を知り、楮にネリ剤を加える新たな製紙法が誕生した。ネリ剤に使える植物と雁皮類の性質を中心に発表する。  
 前回同様にDMSとプロジェクターで繊維拡大写真を観察する。

 

印刷の際を比較して下さい。
1)6、那須楮 ソーダ灰煮(200xDMS画像)%ef%bc%92%ef%bc%89%ef%bc%96%e3%80%80200x
2)12、雁皮 ソーダ灰煮(200xDMS画像)%ef%bc%94%ef%bc%8912%e3%80%80200x

3)13、楮・雁皮 ソーダ灰煮(200xDMS画像)%ef%bc%96%ef%bc%8913%e3%80%80200x
紙資料は「繊維判定用 和紙見本帳」(2008年 紙の温度(株)発行)より

 

 

招聘講師発表                  PC・プロジェクター使用

題 名「朝鮮国書の料紙」                
                           高橋裕次 講師

 朝鮮国書とは、朝鮮国王が江戸幕府の将軍である徳川氏に宛てた外交文書です。それは朝鮮通信使が江戸へ持参したもので、江戸時代の日朝外交の展開を象徴的に伝えるものです。現存している朝鮮国書は、東京国立博物館や宮内庁書陵部、京都大学総合博物館等に所蔵されており、これらの国書について、繊維分析等の詳細な調査が行わているようです。
 今回は、この調査結果を基に朝鮮国書に使用されていた料紙についてお話いただきます。

【講師プロフィール】
 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館 学芸研究部保存修復課長

月例会見学ご希望の方々へ

見学希望の方は、12月14日(水)まで、添付「Web申し込み書」に必要事項を記入の上、下記例会委員専用アドレスへ添付してお送り下さい。
entry@washiken.sakura.ne.jp
また、HP担当の日野宛に「FAX申し込み書」(03-3759-7103)でお申し込み下さい。見学詳細はこちらからご連絡いたしますので、必ずご連絡先を明記して下さい。もし明記がない場合は受付できません。なお、当日見学代として1,000円(年間2回まで)ご用意下さい。また、見学者が多い場合はお断りすることもありますので、お早めにお申し込み下さい。

 

◆ 12月例会
  日 時:12月17日(土)13:30 ~17:00  
  会 場:小津和紙本社ビル 6階会議室
  13:00 ~ 13:30 フリートーク・レイアウト変更
           ※会員相互の情報交換の時間としてご利用ください。
  特別例会「中世から近世の紙について」
  13:30 ~ 14:10 「歴史に見る江戸時代の紙について」 赤塚喜恵子 氏
  14:20 ~ 14:40 「研究方法と考察」 稲葉政満 会長
  14:40 ~ 15:00  休憩(原物観察可)
  15:00 ~ 15:20 「鎌倉期から江戸期 6点の史料について」 
                        吉野敏武 会員
  15:20 ~ 16:10 「紙の実際観察と特徴」 宍倉佐敏 会員
  16:10 ~ 16:40  原物観察 
  16:40 ~ 17:00  事務連絡・片付け・退出 

  17:20 ~ 19:20 忘年会 会費3,200円程度 幹事:水木喜美男

 この12月の月例会は予定を変更して特別例会「江戸時代の紙について」というテーマで行ないます。(今月分の宍倉ゼミと会員発表は延期となります。)

 

特別例会               〈PC・プロジェクター・DMS使用〉                    
題 名「 中世から近世の紙について」 
 この度、貴重な鎌倉~江戸時代の原物資料を12月の月例会で展示・観察できる機会を得まして、全時間通しで色々な角度から考察・原物観察をしていきたいと思います。ただ、時間的な関係で展示品の内容と数量は、当日にならないと全体がわからないところがあり、詳細をお伝えできませんが、下記したものはじめ、江戸前中期の素紙が20種以上、紙そのものと書写された貴重資料などを展示する予定です。
 当日は会場レイアウトを変え、これらの資料を会場中心部に展示し、随時観察できる状態にして、会員と関係の方4名に、様々な角度から考察いただき(スケジュール参照)、時にDMSなどで原物調査できるように進めて行く予定です。
 中世から近世の原物資料を直接、さらにまとめて観察したり、その紙についての形態・内容・素材、そして見方などを知ることができるめったにない機会ですので多くの出席をお待ちしています。
 なお、ルーペの使用はかまいませんが、筆記用具は鉛筆のみとします。写真撮影は禁止です。そして貴重資料ですので、各自、手の洗浄、マスクまたはハンカチなどの用意をお忘れなく。
   
 1.鎌倉初期「大般若波羅密多経 巻第百六十七」巻子本改装の折本を巻子本に改装 〈未公開〉
  2.室町期 「大般若波羅密多経 巻第十八」巻子本改装の折本(巻末に文永十年八月十日があり)
  3.江戸初期「三十六人歌撰集」巻子本(鳥の子紙)
  4.江戸期「徳川家斉黒印状」一通(本紙:檀紙・包紙:杉原紙)
  5.江戸期 天明六年の「白馬節會 請文」本紙・包紙:杉原紙(水無瀬成貞筆)
  6.江戸期 元禄九年の「踏歌節會 御参状」本紙:宿紙(中御門宣顕筆)

 

2 江戸初期「巻子本 三十六人歌撰集」%e5%b7%bb%e5%ad%90%e6%9c%ac-%e4%b8%89%e5%8d%81%e5%85%ad%e4%ba%ba%e6%ad%8c%e6%92%b0%e9%9b%86800
3 江戸期「徳川家斉黒印状一通」%e5%be%b3%e5%b7%9d%e5%ae%b6%e6%96%89%e5%a2%a8%e5%8d%b0%e7%8a%b6

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月例会見学ご希望の方々へ

 見学希望の方は、11月16日(水)まで、添付「Web申し込み書」に必要事項を記入の上、下記例会委員専用アドレスへ添付してお送り下さい。
entry@washiken.sakura.ne.jp
また、HP担当の日野宛に「FAX申し込み書」(03-3759-7103)でお申し込み下さい。見学詳細はこちらからご連絡いたしますので、必ずご連絡先を明記して下さい。もし明記がない場合は受付できません。なお、当日見学代として1,000円ご用意下さい。また、見学者が多い場合はお断りすることもありますので、お早めにお申し込み下さい。

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◆ 11月例会
日 時:11 月19 日(土)13:30 ~17:0 0   
  会 場:小津和紙本社ビル 6階会議室
  13:00 ~ 13:30 フリートーク
            ※会員相互の情報交換の時間としてご利用ください。
  13:30 ~ 14:40 2016年度 第4 回宍倉ゼミ宍倉佐敏 会員(下記参照)
  14:40 ~ 14:50 休憩 
  14:50 ~ 16:30 会員発表 稲葉政満会長(次頁参照)
  16:30 ~ 16:45 事務連絡
  16:45 ~ 17:00 片付け・退出

 

2016年度 第4回 宍倉ゼミ  〈PC・プロジェクター・DMS使用〉                    
題 名:和紙の歴史 古代の和紙  その4 「楮の研究」        
               女子美術大学特別招聘教授 宍倉佐敏 会 

今月は先月に引き続いて「コウゾ」について勉強します。
日本で開発された紙の最初の原料はコウゾであった。これは多くの歴史が証明している。天然の物が半栽培を経て完全な栽培種が各地に多く生まれた。
コウゾは紙以外にも多く使われ特に「太布」と呼ばれる織物は農山村では重要な普段着であった。
紙に使われるコウゾの繊維は西洋や中国・アジアには無い独特の製紙原料で、耐久性は高いが、繊維以外の不純物が混入しているので、場合によると他の繊維に見られない弱点もある。
全国各地の特徴あるコウゾの栽培を観察してコウゾの本質を研究しましょう。
前回同様にDMS(デジタルマイクロスコープ)とプロジェクターで繊維拡大写真を観察する。
また、「和紙文化研究6号」(下記参照)の「麻の研究」も御参照下さい。

6、那須楮(ソーダ灰煮100xDMS画像)%ef%bc%96%e3%80%80%e9%82%a3%e9%a0%88%e3%80%80%e3%82%bd%e3%83%bc%e3%83%80%e3%80%80100%e5%80%8d%e3%80%80%ef%bc%94c
8、八女楮(ソーダ灰煮100xDMS画像)%ef%bc%98%e3%80%80%e5%85%ab%e5%a5%b3%e3%80%80%e3%82%bd%e3%83%bc%e3%83%80%e3%80%80100%e5%80%8d%e3%80%80%ef%bc%94c
「繊維判定用 和紙見本帳」(2008年 紙の温度(株)発行)より

 

会員発表                  PC・プロジェクター使用

題 名「因州和紙における半自動式と巻全自動式紙漉き」                
                           稲葉政満 会長

 手漉き和紙の省力化は大きなテーマである。明治に入り、高知の吉井源太は8枚漉きの漉簀を導入した。私は、手漉きの半自動化と完全自動化そして機械漉き和紙の開発について調べてきた。本年度の和紙文化研究会の産地見学で鳥取県の因州和紙を訪問予定であるので、この機会に手漉きの抄紙工程の省力化についての流れを紹介したい。
 抄紙工程の省力化装置が活躍しているのは山梨県の西島と、鳥取県の因州である。共に画仙紙の産地である。半自動式のルーツは岡山県津山で1954年に開発された中尾式廻流紙漉装置である。岐阜県の後藤鉄工所と岐阜県製紙試験所は1970年ころに岐製紙式湿紙構成装置を販売している。西島の笠井成高は1968年頃にセーコー式を開発している。因州では青谷の中原商店が後藤式を購入している。その後、因州では回流式、(因州)流動式が開発され、さらに全自動手漉き装置である大野・松木園式と中小企業事業団式(鳥取工業試験場)をも完成させている。
 例会ではこの手漉き和紙の省力化の流れをおい、その特徴と問題点について述べる。

 

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2 手すき自動化抄紙機2%e3%80%803 大野・松木園式 【自動和紙抄造装置平2-216293(1990)より引用】
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