月例会見学ご希望の方々へ

見学希望の方は、6月13日(水)まで、添付「Web申し込み書」に必要事項を記入の上、下記例会委員専用アドレスへ添付してお送り下さい。entry@washiken.sakura.ne.jpまた、事務局宛に「FAX申し込み書」(03-5685-7780)でお申し込み下さい。見学詳細はこちらからご連絡いたしますので、必ずご連絡先を明記して下さい。もし明記がない場合は受付できません。なお、当日見学代として1,000円ご用意下さい。また、見学者が多い場合はお断りすることもありますので、お早めにお申し込み下さい。

FAX 申し込み書<6月分 FAX 申し込み書

◆ 6月例会
  日 時:6 月16日(土)13:30 ~17:00  
  会 場:小津和紙本社ビル 6階会議室
  13:00 ~ 13:30 フリートーク
            ※会員相互の情報交換の時間としてご利用ください。
  13:30 ~ 14:40  第15 回宍倉ゼミ宍倉佐敏 会員 (下記参照)
  14:40 ~ 15:10 研修会報告 Ⅰ
           第8回ミニ研修会『紙の博物館収蔵 江戸千代紙を鑑賞』
           第9回ミニ研修会『台東区立書道博物館
「企画展 あの人、こんな字!―歴史上の人物たち―
     【中国編】〈第4 期〉」』 朽見行雄会員(次頁参照) 
  15:10 ~ 15:40 研修会報告 Ⅱ
           『武田信玄公朱印状拝領、望月清兵衛を紙
           祖とする山梨県西嶋和紙の里訪問』 
                      小井川元慈会員(次頁参照)
  15:40 ~ 16:10 会員報告「台湾紙漉き場見学」 後藤敦子会員  
  16:10 ~ 16:40 越前市「神と紙の祭り1300 年大祭」上映
  16:40 ~ 17:00 事務連絡・片付け・退出

※当日の進行状況により、スケジュールが多少前後する場合がございます。予めご了承下さい。

 

2017年度 第15回 宍倉ゼミ      
題名:「和紙の歴史 近代の紙 -5『ダート・ハンターと安部栄四郎の集めた和紙の調査』」
               女子美術大学特別招聘教授 宍倉佐敏 会員

大正時代から昭和の初め頃、アメリカのダート・ハンターと日本の安部栄四郎が収集した手漉き紙を調査研究したダート・ハンターは西日本が中心であるが安部栄四郎の集めた紙は全国的な広範囲で、この時代の紙と現代の紙を比較してみた。
ダート・ハンターの集めた紙に使用原料の解説に間違いが見られ、特に木材パルプを使用して雁皮紙と説明してあるのは驚いた、この当時の和紙の信頼性に大きな問題があった事に改めて反省し考え直すべきと感じた。
安部栄四郎の見本紙の多くは自らが直接産地に出向いて収集した紙と思われるが、今回調査でこの時代の和紙が多くの面で欠点が多い事に気が付いた。( 最も大きな原因は戦争のお蔭で原材料が不足し手に入る物で紙を生産していた事情が考えられる) 現在も残っている優れた紙はそれなりに改良され、鎌倉時代以前の紙に匹敵する紙質を備えているが、木材パルプを使用した紙の多くは廃れるか、他の紙に変わっている事が判った。

 

会員報告                  P C・プロジェクター使用
題 名 本年度研修会・ミニ研修会ご報告および、会員からの漉き場見学報告

和紙文化研究会では、和紙の産地や関係の施設等へ研修旅行を年1 回、ミニ研修旅行を年数回行っております。今年度は、以下のとおり行いました。
 〇 研修旅行
  武田信玄公朱印状拝領、望月清兵衛を紙祖とする山梨県西嶋和紙の里訪問
   Aコース【日帰り】2018 年2 月2 日(金)のみ
   有限会社山十製紙(手漉き)乾燥仕上げ工程/ 山叶製紙株式会社/
   栄宝寺 望月清兵衛紙祖碑/ 西嶋和紙原料共同処理施設
  Bコース【一泊二日】甲府市内泊2018 年2 月2 日(金)、3 日(土)
   印傳博物館、武田神社 ほか
 〇 ミニ研修旅行
  2017 年8 月19 日(土)12:50 第8 回ミニ研修会 紙の博物館
  2017 年12 月2 日(土)13:30 第9 回ミニ研修会 書道博物館
報告の時間とはなりますが、いろいろな意見交換や議論の場になればと思っております。

 

予告 『和紙文化パネル‐work V』

今年7月で拡大版例会「和紙文化パネル」も5回を迎えます。例会と同じ時間帯を使い講演会等を行なう小和紙文化講演会として定着しつつあります。
今回は楮生産の現状についてをテーマといたします。和紙の主な原料である楮は、最近、国内で品質の良いものを確保することが困難になっているといわれます。今回の和紙文化パネルでは、それらの原料の現状を取り上げ、多くの方々にその現状を知ってもらう機会としたいと考えております。詳細は次回例会案内に掲載しますが、6月中には和紙研ホームページに掲載する予定です。

日時:2017 年7月21日(土)13:00 ~ 17:00
会場:小津和紙本社ビル 3階展示場「小津和紙照覧」

講 師:田中 求 講師(高知大学)
    石川 浩 講師(越前・福井県和紙工業協同組合理事長)
 谷野裕子 講師(埼玉・手漉き和紙たにの)
    宮本謙三 講師(富山・東中江和紙加工生産組合)
    鎮西寛旨 講師(高知・ひだか和紙㈱代表取締役社長)

和紙研ホームページ http://washiken.sakura.ne.jp/

小津和紙ご案内200

◆書籍情報

和紙関連 この一冊
  
『和紙 風土・歴史・技法』

来年度の宍倉ゼミの参考資料です。現在まで進められている「和紙の歴史」をY軸(時間)とすれば、その後はX軸(空間)をテーマにし、全国の各和紙産地の紹介をされます。製紙と繊維分析のスペシャリストの眼に、各産地はどう映ったのか興味溢れるところです。どうぞお楽しみ下さい。

著者:柳橋 眞
定価:4,800円(当時)
発行日:昭和56年(1981)
版元:株式会社 講談社
装幀:上製 紙箱入
判型:B5

目次
序章
第一章   吉野紙・美栖紙・宇陀紙
第二章   石州半紙
第三章   土佐紙
第四章   出雲民芸紙
第五章   琉球紙
第六章   越前奉書・檀紙
第七章   杉原紙
第八章   阿波紙
第九章   加賀奉書
第十章   修善寺紙・駿河柚野紙
第十一章   越中紙
第十二章   美濃紙
第十三章   若狭紙
第十四章   因州紙
第十五章   甲州紙
第十六章   細川紙
第十七章   八女紙
第十八章   名塩紙
第十九章   近江鳥の子・加賀鳥の子
第二十章   内山紙
第二十一章 伊予紙
第二十二章 黒谷紙
第二十三章 白石紙・東山紙
第二十四章 越後紙
第二十五章 津山箔合紙
第二十六章 程村紙・西の内紙
第二十七章 蒲生紙
第二十八章 三河森下紙
第二十九章 川崎紙
第三十章  和紙の道具づくり
第三十一章 和紙の原料づくり

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◆書籍情報

新刊情報

地域資源を活かす 
生活工芸双書『楮・三椏』

発売:2018年5月29日
著者:田中求・宍倉佐敏・冨樫朗
定価:3,240円(税込)
ISBNコード:9784540171154
発行日:2018年5月
版元:農山漁村文化協会(農文協)
判型:B5
頁数:152ページ

章立
1章 植物としての特徴 学名・形状・分類・原産地と来歴・楮繊維の特徴  
2章 和紙 植物繊維利用 植物繊維と和紙 和紙の特徴 和紙と洋紙の違い 
3章 使われた原料からみた和紙の歴史 
4章 各地の和紙と植物繊維の利用 各地の和紙
5章 栽培 コウゾを栽培する
6章 紙を漉く 

関連HP http://shop.ruralnet.or.jp/b_no=01_54017115/

表紙楮・三椏

◆会員情報

展覧会
北国新聞創刊125周年、石川テレビ創立50周年、石川県立美術館開館35周年記念
「若冲と光瑤 ~伊藤若冲とその画業に魅せられた石崎光瑤の世界~」
                         景山由美子 会員関連
日 時:2018年6月23日(土)~7月22日(日) 
    9:30 ― 18:00(入場は17:30まで)会期中無休
会 場:石川県立美術館
    〒920-0963 石川県金沢市出羽町2-1 
入場料:一般1,200円(当日)

内容: 江戸時代中期(18世紀)に京で活躍した画家・伊藤若冲(1716~1800)と、大正から昭和初期にかけて活躍した日本画家・石崎光瑤の展覧会。生前より人気の画家としてその名を馳せ、現在も、最も注目される画家の一人である若冲の晩年の傑作「仙人掌群鶏図」(重要文化財)や、石川県で発見された最晩年の大作「象と鯨図屏風」などの代表作が揃う。
主催:北国新聞社、石川テレビ放送、石川県立美術館

問合せ先: TEL:076-231-7580     
      Mail:] ishibi@pref.ishikawa.lg.jp

関連HP
http://www.ishibi.pref.ishikawa.jp/  美術館
http://www.ishibi.pref.ishikawa.jp/exhibition/5401/  展覧会
http://www.ishibi.pref.ishikawa.jp/jpc/access/  アクセス

 

伊藤若冲「串貝図」(賛・加茂季鷹)kushikai