Zoomで配信 オンライン月例会 見学ご希望の方々へ
Zoomで配信 オンライン月例会 見学ご希望の方々へ
見学希望の方は、11月17日(水)まで、添付「オンライン例会見学申込み書」に必要事項を記入の上、entry@washiken.sakura.ne.jp(例会委員専用アドレス)にお申し込み下さい。見学詳細(配信URLなど)はこちらからご連絡いたしますので、必ずメール@を明記して下さい。もし、明記がない場合は、受付・配信はできません。なお、見学代として1回500円(限定5回まで参加が可能です)必要ですので、〒振替口座に事前にお振込みいただくことになります。
FAX 申し込み書<Wordファイルです>
◆ 11月オンライン例会
日 時:11 月20 日(土)13:30 ~15:40
配 信:Z00M(ズーム) 希望者にはURLを送信
13:30 ~ 14:30 「植物用紙と和紙の変遷 第2回」(下記参照)
14:30 ~ 14:40 休憩
14:40 ~ 15:40 連続企画4回シリーズ「正倉院の筆・紙・麻を見る」
第2回「正倉院の筆Ⅱ 雀頭筆の紙の質と役割」
―2016 ~2019年 正倉院宝物特別調査「筆調査報告」より―
(下記参照)
15:40 退出
*13:00からZoomの会議室への接続ができます。
*宍倉ゼミは、台風による影響で中止となりました、9月例会の内容となります。*スケジュールが多少前後する場合がございます。予めご了承下さい。
宍倉ゼミ「植物用紙と和紙の変遷 第2回」
宍倉佐敏 会員
和紙の原料となる植物繊維の内部構造と周辺物質や水中での変化を学び、我が国へ伝わった頃の紙はどのような物であったか? 原料は? その製法は? など前回想像しました。
今回は繊維が水中でどのような物質的変化をするのかを知り、私が観察した聖武天皇の書や世界で最も古い印刷物として知られる百万塔の料紙が造られた頃の紙がどのような紙であったか?
補助原料(雁皮・マユミなど)として使われた繊維がその後の紙にどのような影響を与えたか?
雁皮のヌルヌル感はヘミセルロースと言われるが、ヘミセルロースは紙に与える効果はプラスかマイナスかなどを学びましょう。
「正倉院の筆Ⅱ 雀頭筆の紙の質と役割」
―2016 ~2019年 正倉院宝物特別調査「筆調査報告」より―
日野楠雄 会員
先月の1 回目では、毛と紙が交互に重なりあう正倉院筆の内部構造とその機能性、そして歴史的な位置と
意味などを紹介しました。2回目は紙に焦点を当てて筆を見ていきます。
17 本についての材質調査は、筆管(軸)が紀要6号「正倉院宝物の竹材筆調査報告」(1984年)、筆穂(筆鋒)が紀要37 号「毛材質調査報告」(2015年)で報告されていますが、巻かれている紙の調査はなされていませんでした。今回はデジタルマイクロスコープ(DMS)を使って、巻紙の非破壊調査に臨み、紙部分が見えない4号と11 号以外は紙質を推定することができました。また、繊維の種類だけでなく加工されているものも類推できました。
この結果から考えられることは何か、そして、筆なのに、15 本の材料は毛よりも紙の方が使われた量(体積)が多いという、不思議なもので、どちらも興味深いところです。
どういう紙が、どれだけの量をどう使われているのか、それが筆というものの役割をどう果たしているのか、言い換えれば、紙の存在が筆の機能をどう支えているのか、さらに、どこで作られたのか、「筆の紙」を新しいアプローチから迫ってみたいと思います。
紙質調査には画像判定など宍倉佐敏先生にもご協力いただきました。今回は宍倉ゼミがあるので、宍倉先生のお話も聞くことができると思います。また、1回目と同様、一緒に調査をした方々にも参加していただく予定です。
関連HP:https://shosoin.kunaicho.go.jp/bulletin/ (宮内庁HP 正倉院紀要)
■プロフィール
日野楠雄(Nanyu HINO) 1961年山形県生。号は子雲、開物庵など。?書芸術活動をもとに、文房四宝(筆墨硯紙)と拓本を研究する。20代に書体字典の編纂に関わり古代文字と出会い、近年はそれを和紙に淡墨で表現する新しい世界を拓いている。大東文化大学・國學院大學非常勤講師、和紙文化研究会運営委員、正倉院宝物特別調査員(2016?2019年)、武蔵野美術大学特別指導教員、土佐硯アドバイザー
連続企画4回シリーズ 予 告
第3回 2021年12月18日(土) 14:30~15:30
講師 増田勝彦(和紙文化研究会副会長)
第4回 2022年1月15日(土) 14:30~15:30
講師 増田勝彦(和紙文化研究会副会長)
2021年11月3日 | トピック:例会