◆新刊情報

武田政子の博多演劇史 『芝居小屋から』
                          狩野啓子 会員関連
著者:武田政子…J…o†[−Ö„W.eca
編者:狩野啓子・岩井眞實
定価:本体2500円+税        
版元:海鳥社
発売:2018年6月20日
判型:四六判
装幀:上製・カバー
頁数:246ページ
海鳥社HP http://kaichosha-f.co.jp/
書籍P http://kaichosha-f.co.jp/books/literature-and-record/4771.html

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編者序文                             狩野啓子

 

 人との出会いによって、何かが展開することがある。武田政子さんとの出会いは、

私にとってそういう一例であった。戦後文学研究の一環として、占領政策下での博多の演劇について調べていた私を、武田さんに引き合わせてくれた人がいた。紹介

者は、産婦人科医の天児都さん。武田さんの福岡女学院時代の教え子である。

 武田さんへのインタビューの目的は、貴重なお話を伺えたことで十分達せられたのだが、武田さんの話はそれにとどまらず、どんどん時代をさかのぼり、明治の博多の芝居について、まるですぐそばで見ているような臨場感をもって、生き生きと繰り広げられた。その知識と話術に魅了された私は、もっとお話を聴きたくなった。

 武田さんが博多の芝居に詳しいのも不思議ではない。政子さんの父親は、大博劇場の経営にたずさわった武田米吉さん。祖父は武田与吉さん。明治時代からの博多の芝居に非常に縁の深い方だったのである。政子さんも小さい頃から、芝居小屋の空気を吸って育った。

 夕御飯がすんでから普段着のままで気軽に見物に行ったお芝居の楽しさを、武田さ

んは昨日のことのように語った。呉服町近辺は今のように早々と暗くはならなかったそうである。

 武田さんの芝居通いは、上京して、お茶の水の東京女子高等師範学校に在学中も続いたという。帰郷後は数年教壇に立った後、劇場運営を手伝ったが、昭和二十一(一九四六)年以降は福岡女学院に戻り、昭和四十七年の定年まで国語の教員として大勢の生徒を教えてこられた。

 退職後、大博劇場のことを調べておきたいという強い思いから、当時須崎にあった福岡県立図書館に通って新聞を読み、関連する記事をノートに書き写す作業を始めた。そのうち、大博劇場にとどまらず、明治以降の博多の芝居について、できるだけ正確に調べてみたいと考えるようになり、東京の国立劇場等にも通い、ノートは膨大なものになっていった。

 そのようないきさつをお聞きし、十冊を超えるノートと、「芝居小屋から」と題する文章の構想を拝見し、これは大変な仕事だと思った。とにかく何とか仕上げていただきたい。埋もれてしまうのはあまりにももったいない。江戸の名残をとどめながら、近代化のきざしも表れてくる明治時代の状況は、私自身がぜひ勉強したいところでもあった。近代は近世と切断されてはいないのだから。毎回わくわくしながら武田さんの話に耳を傾けることから、仕事が始まった。…後述略

◆和紙文化研究会7月の拡大例会

和紙文化研究会7月の拡大例会
和紙文化パネル‐workⅤ「楮生産の現状と課題」
最近、和紙の主な原料である楮は、国内で品質の良いものを確保することが困難になっています。そのような状況で、今後の和紙の生産や品質がどのようになっていくのか、和紙文化研究会として危惧しているところです。そこで今回の和紙文化パネルでは、楮生産の現状をテーマといたします。
まずは、楮の生産の全国的な調査を行い、ご自身も高知県で楮の栽培を行っている高知大学の田中求先生に楮の生産の変遷や現状について取り上げていただきます。その後、いくつかの産地の方々に、産地もしくはご自身でどのように楮を確保しているかをお話しいただきます。各産地や漉き手の方々は楮を確保するために、さまざまな方法でそれらを乗り越えようとしています。産地全体で共同購入したり、個人で購入先を確保したり、自ら楮を栽培したり、国産だけではなく外国産の楮を確保したりとその方法はさまざまです。しかし、そのような工夫をしながらも、原料の確保が難しい状況にあります。
今回の和紙文化パネルでは、時間にも限りがあるため、全ての産地を網羅することはできませんが、いくつかの現状を取り上げることで、多くの方々にその現状を知ってもらう機会としたいと考えております。

◆概 要
日時:2018年7月21 日(土)13:00~17:00
会場:小津和紙本社ビル 3階展示場「小津和紙照覧」
参加費: 2,000円
「和紙文化研究25号」1,500円含む)25号の内容は下記参照。
http://washiken.sakura.ne.jp/admission/
申込方法:
和紙研会員外の一般参加の方は、事前申込が必要です。以下いずれかの方法で申込み下さい。「お申込用紙」を、和紙研ホームページ(以下URL)からダウンロードして利用するか、 「お申込み情報(郵便番号、住所、氏名、電話、所属)」を記載したものを、①~④のいずれかの方法でご連絡下さい。申込用紙ダウンロード
お申込みの締め切りは、郵送のみ7月9日(月)必着、郵送以外は7月18日(水)必着です。
①メール
下記アドレスに「お申込用紙」か「お申込み情報」を入力し、返信して下さい。
送付先アドレスentry@washiken.sakura.ne.jp
②郵送
下記住所に「お申込用紙」か「お申込み情報」を記載の上、郵送願います。
〒110-8714 東京都台東区上野公園12-8東京藝術大学 美術研究科
保存科学気付 和紙文化研究会事務局 宛
③FAX
「お申込用紙」か「お申込み情報」を記載の上、和紙文化研究会「和紙文化パネル申込み」と記載の上、お申し込み下さい。FAX番号は03-5685-7780です。
④会員紹介
和紙研会員が参加ご希望の方の、「お申込み情報」を責任を持って例会委員阿久津、青木にお伝え下さい。①のメールでも結構です。
定員:40名*定員になりしだい締切ります。

◆タイムスケジュール等
開場
12:00  受付開始

開会
13:00~13:10 開会の挨拶:稲葉政満(和紙文化研究会会長)

基調講演
13:10~14:10 田中求 講師 (高知大学)
「楮生産の変遷と現状」
14:10~14:20 質疑応答
14:20~14:30 休憩

産地報告
14:30~15:00 石川浩 講師(会員・福井県和紙工業協同組合理事長)
産地報告①「越前(福井県)」
15:00~15:30 谷野裕子 講師(手漉き和紙たにの)
産地報告②「小川(埼玉県)」
15:30~16:00 宮本謙三 講師(東中江和紙加工生産組合)
産地報告③「五箇山(富山県)」
16:00~16:30 鎮西寛旨 講師(ひだか和紙㈱代表取締役社長)
産地報告④「土佐(高知県)」
16:30~16:55 質疑応答

16:55~17:00 閉会の挨拶 増田勝彦(和紙文化研究会副会長)

◆懇親会のご案内
和紙文化パネル終了後、17:30頃より講師の先生方を囲んで懇親会を予定しております。どなたでも申込できます。当日受付にて申込み下さい。
会場:華味苑(中華料理)
*会場から徒歩5分
*最寄りの駅は東京メトロ日比谷線の小伝馬町駅(徒歩数分)
会費:3,200円
*当日受付にて徴収
定員:30名

小津和紙ご案内200

◆美術館へ GO !

「館蔵 文房具の至宝展-机上の小宇宙」

会 場:公益財団法人 五島美術館(〒158-8510 東京都世田谷区上野毛3-9-25)
日 時:6月23日(土)~7月29日(日)
休館日:毎月曜日(7月16日は開館)、7月17日[火]
    午前10時―午後5時(但し、入館は午後4時30分まで) 
入館料=一般1000円/高・大学生700円/中学生以下無料 
概要
現代書の巨匠・宇野雪村氏(1912~95)旧蔵のコレクションより、筆や墨、硯、紙、石印材など日本・中国の文房具約100点を展観(会期中一部展示替あり)。いにしえの文人達が机上で愛でた、小さいながらも存在感と雅趣溢れる世界を紹介します。特に「蠟箋 乾隆年仿澄心堂紙」〈清時代・18世紀〉など貴重な紙資料も注目です。
交 通:東急大井町線(各駅停車)「上野毛駅」(かみのげ)下車徒歩5分
関連HP:https://www.gotoh-museum.or.jp/
問合せ先 TEL ハローダイヤル 03-5777-8600

鼎 談
題 名:「宇野雪村を語る」
登壇者:宇野公容氏(書芸文化院常務理事)・赤池艸硲氏(奎星会常任理事)・名児耶 明(五島美術館副館長)
日 時:7月1日[日]午後2時より(開場・受付は午後1時)
会 場:五島美術館別館講堂
参 加:先着順(100名)当日入館者聴講無料(人数により入場を制限する場合あり)午後1時より聴講整理券を発行。

ギャラリートーク
①6月28日(木)「宇野雪村の前衛書」 担当:名児耶 明(五島美術館副館長)
②③7月6日(金)・7月18日(水)「文房具の見かた」担当:尾川明穂(五島美術館学芸員)
会場:五島美術館別館講堂 各日午後2時―3時頃(開場・受付は午後1時30分)先着順(100名)当日入館者聴講無料  

他に、こども美術講座として「墨とすずりの小宇宙」7月22日(日)、「色んな筆、楽しい筆」7月29日(日)あり。

主な展示品(一部展示替えあり)
「蠟箋 乾隆年仿澄心堂紙」〈清時代・18世紀〉
「北平牋譜」〈民国23年(1934)〉
「黄庭経 心太平本」[原跡]〈東晋時代・4世紀〉
「群玉堂帖」〈宋時代・12~13世紀〉
「方氏墨譜」〈明時代・16世紀〉
「程氏墨苑」〈明時代・16世紀〉
「藤代墨」〈江戸時代・18世紀〉
「端渓蟠龍刻宋硯」〈清時代・17~18世紀〉
「乾隆描龍紅絹」〈清時代・18世紀〉 他

1 端渓緑石 蘭亭硯〈明時代・15~16世紀 縦29.5×横17.8×高7.7cm〉

1
2 経之墨 汪中山作〈明時代・16世紀 径11.0×厚1.8cm 重173.3g〉2
3 印材 田黄林鹿原銘〈清時代・17世紀 高6.8×長10.9cm 重510g〉3 
4 花文七宝筆管銅製七宝〈清時代・18世紀 総長25.7cm径3.24cm〉4

◆会員情報

伊勢和紙による三輪薫「Rock-Ⅱ」とフォトワークショップ「風」写真展
                       小津和紙会員 関連

日 時:2018年6月15日(月)?6月30日(土) 
     10:00 ― 18:00(初日は13:00~、最終日は16:00まで)
会 場:小津ギャラリー
    〒103-0023 東京都中央区日本橋本町3-6-2 小津本館ビル2F
    TEL:03-3662-1184
入場料:無料

アメリカのグランドサークルを撮影した作品。日本の繊細な自然とは対象的な表情を見せる巨岩の風景で 半切から全倍の多種の伊勢和紙にプリントして展示します。17人によるフォトワークショップ「風」の写真展も併せて開催します。
関連HP
http://www.ozuwashi.net/gallery_schedule_detail.html?gallery_id=101
展覧会
http://www.ozuwashi.net/gallery.html  ギャラリー
 
101

◆会員情報

展覧会
手漉き紙四人展2018  新井悦美+上埜暁子+内藤恒雄+三宅賢三
                         尾村知子 会員関連
日 時:2018年6月18日(月)~6月23日(土) 
     10:00 ― 18:00(初日は13:00?、最終日は17:30まで)
会 場:小津ギャラリー
    〒103-0023 東京都中央区日本橋本町3-6-2 小津本館ビル2F
    TEL:03-3662-1184
入場料:無料
関連HP
http://www.ozuwashi.net/gallery_schedule_detail.html?gallery_id=99
展覧会
http://www.ozuwashi.net/gallery.html  ギャラリー

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2 新井悦美さん2
3 上埜暁子さん34 上埜さんと子供たち45 内藤恒雄さん

EPSON MFP image
       6 三宅賢三さん6