和紙文化研究会 > 和紙研お知らせ > 2016

月例会見学ご希望の方々へ

見学希望の方は、12月14日(水)まで、添付「Web申し込み書」に必要事項を記入の上、下記例会委員専用アドレスへ添付してお送り下さい。
entry@washiken.sakura.ne.jp
また、HP担当の日野宛に「FAX申し込み書」(03-3759-7103)でお申し込み下さい。見学詳細はこちらからご連絡いたしますので、必ずご連絡先を明記して下さい。もし明記がない場合は受付できません。なお、当日見学代として1,000円(年間2回まで)ご用意下さい。また、見学者が多い場合はお断りすることもありますので、お早めにお申し込み下さい。

 

◆ 12月例会
  日 時:12月17日(土)13:30 ~17:00  
  会 場:小津和紙本社ビル 6階会議室
  13:00 ~ 13:30 フリートーク・レイアウト変更
           ※会員相互の情報交換の時間としてご利用ください。
  特別例会「中世から近世の紙について」
  13:30 ~ 14:10 「歴史に見る江戸時代の紙について」 赤塚喜恵子 氏
  14:20 ~ 14:40 「研究方法と考察」 稲葉政満 会長
  14:40 ~ 15:00  休憩(原物観察可)
  15:00 ~ 15:20 「鎌倉期から江戸期 6点の史料について」 
                        吉野敏武 会員
  15:20 ~ 16:10 「紙の実際観察と特徴」 宍倉佐敏 会員
  16:10 ~ 16:40  原物観察 
  16:40 ~ 17:00  事務連絡・片付け・退出 

  17:20 ~ 19:20 忘年会 会費3,200円程度 幹事:水木喜美男

 この12月の月例会は予定を変更して特別例会「江戸時代の紙について」というテーマで行ないます。(今月分の宍倉ゼミと会員発表は延期となります。)

 

特別例会               〈PC・プロジェクター・DMS使用〉                    
題 名「 中世から近世の紙について」 
 この度、貴重な鎌倉~江戸時代の原物資料を12月の月例会で展示・観察できる機会を得まして、全時間通しで色々な角度から考察・原物観察をしていきたいと思います。ただ、時間的な関係で展示品の内容と数量は、当日にならないと全体がわからないところがあり、詳細をお伝えできませんが、下記したものはじめ、江戸前中期の素紙が20種以上、紙そのものと書写された貴重資料などを展示する予定です。
 当日は会場レイアウトを変え、これらの資料を会場中心部に展示し、随時観察できる状態にして、会員と関係の方4名に、様々な角度から考察いただき(スケジュール参照)、時にDMSなどで原物調査できるように進めて行く予定です。
 中世から近世の原物資料を直接、さらにまとめて観察したり、その紙についての形態・内容・素材、そして見方などを知ることができるめったにない機会ですので多くの出席をお待ちしています。
 なお、ルーペの使用はかまいませんが、筆記用具は鉛筆のみとします。写真撮影は禁止です。そして貴重資料ですので、各自、手の洗浄、マスクまたはハンカチなどの用意をお忘れなく。
   
 1.鎌倉初期「大般若波羅密多経 巻第百六十七」巻子本改装の折本を巻子本に改装 〈未公開〉
  2.室町期 「大般若波羅密多経 巻第十八」巻子本改装の折本(巻末に文永十年八月十日があり)
  3.江戸初期「三十六人歌撰集」巻子本(鳥の子紙)
  4.江戸期「徳川家斉黒印状」一通(本紙:檀紙・包紙:杉原紙)
  5.江戸期 天明六年の「白馬節會 請文」本紙・包紙:杉原紙(水無瀬成貞筆)
  6.江戸期 元禄九年の「踏歌節會 御参状」本紙:宿紙(中御門宣顕筆)

 

2 江戸初期「巻子本 三十六人歌撰集」%e5%b7%bb%e5%ad%90%e6%9c%ac-%e4%b8%89%e5%8d%81%e5%85%ad%e4%ba%ba%e6%ad%8c%e6%92%b0%e9%9b%86800
3 江戸期「徳川家斉黒印状一通」%e5%be%b3%e5%b7%9d%e5%ae%b6%e6%96%89%e5%a2%a8%e5%8d%b0%e7%8a%b6

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◆和紙情報

和紙を次世代につなぎ、世界に広げるため

 特集「技術継承を目指す地域おこし協力隊の活動『山口徳地手漉き和紙』編」の3回シリーズの最終回となります。

 平成21年に89人だった地域おこし協力隊は昨年2,625人となっており様々な分野で活動されています。その中で和紙に関わる方は、今春ご紹介しました遠野和紙(いわき市)以外にもいらっしゃるかと思いますが、希望と信念を抱き、参加する前に和紙について様々な事前調査を行ない、和紙研の例会見学にもいらっしゃった方は、徳地和紙の協力隊、船瀬春香さん一人です。これは貴重な存在で、無理を言って協力隊体験記を3回にわたってお願いをいたしました。

 このシリーズは、和紙作り「0」の女性が、地域おこし協力隊として、山口市徳地町に移住し、現在3軒となった伝統産業である徳地和紙の技術を、千々松和紙工房で修得し、次世代に和紙作りをつなげ、それを通じて地域の活性化をはかると共に、英語力を活かし和紙を世界に紹介できればという希望をもって、臨んだ1年半の奮闘記です。

 活動時間は3年間。現在、折り返し地点に立っている船瀬さんは、これまでの体験と新しいチャレンジ、そしてこれからをどう思うのかご覧下さい。

 

「徳地和紙紹介と協力隊参加」その3

              山口市地域おこし協力隊 船瀬春香

原木栽培への挑戦

 山口市徳地の千々松和紙工房を活動拠点として和紙づくりの練習をする一方、今年から楮と三椏、トロロアオイの栽培にも取り組み始めた。千々松和紙工房の四代目で同僚でもある千々松友之さんに教えてもらいながら、楮や三椏の苗やトロロアオイの種を植え、水をまいて肥料を与え、草を刈り、台風の前には対策を施した。

 

     1 紙漉き(千々松哲也氏) %ef%bc%91

     2 紙漉き(千々松友之氏)%ef%bc%92

 農業経験ゼロの自分にとっては、学ぶことの多い作業だが、体力的な負担が大きく、何かを育てることの大変さを思い知らされるばかりだった。植えた苗も、根付かなかったり枯れてしまったりして、肩を落とすことが多かった。体力の限界まで頑張っても、必要な作業量には全く追いつかず、「畑の世話をできていない」というプレッシャーが積み重なっている。

 

     3 楮%ef%bc%93-1

     4 三椏苗木%ef%bc%94

”紙王”雁皮紙への挑戦

 和紙づくりを始めてから、主に楮の障子紙、三椏のハガキ、名刺などの紙漉きをしてきたが、 この秋、”紙王”と呼ばれる雁皮紙作りを試みた。 白皮を煮熟して、一昼夜ほど流水にさらしてから、チリよりに取り掛かる。すぐに、非常に作業しずらいことに気がついた。取り除くべきチリや傷が、内皮の表面だけではなく奥の方にも隠れ ていて、それを指先やピンセットでつまみ出さなければならない。「三椏並みに手間がかかる…」.と 呟きながら、想定していた倍以上の時間をかけてチリよりを終えた。 次の工程となる叩解は、昔ながらに木の棒でやってみようと思い、水を加えながら叩き始めた。 リズムよく叩きたいが、棒(樫の木)が重いため、頻繁に右手と左手を持ち替えながらでないと 続けられない。30分ほど叩いても思うように繊維が解れず、目指す状態には程遠い。さらに1時 間叩いて、ギブアップした。昔の人は、これを延々やっていたのだろうか。呆然と立ち尽くしてし まった。

 

     5 雁皮の叩解前%ef%bc%95

 いよいよ紙漉き。叩解した原料を小さな簾桁(30cm x 40 cm)で漉いてみたところ、透明感の ある繊維なので、どのくらいの厚みになっているかがわかりにくい。憧れているのは、カゲロウの 羽のような極薄の雁皮紙だが、叩解の状態や乾燥の技術を考えると、今の自分には難しい。実験 と思って、できるだけ薄めのものや厚めのものを漉いてみた。 圧搾後の乾燥は40度で始めてみたが、乾き始めると紙の隅が引きつれて剥がれてしまう。すぐ に30度に下げてみたが、紙自体にムラがあるため、多少の引きつれは避けられなかった。できの 悪い紙ではあるが、乾燥機から剥がす瞬間には喜びを感じる。楮とも三椏とも違い、雁皮は独特 の音を立てる。「シャリンシャリン」と「パリンパリン」を掛け合わせたような音。触れるたび に心地よい音を生み出す雁皮紙は、楽器かもしれないと思う。

    6 雁皮の紙漉き%ef%bc%96

    7 紙漉き(船瀬春香さん)7

 

障子紙サイズの雁皮紙への挑戦

 木の棒で叩解しきれなかった分は、漉きやすくするために少量の楮を加えて叩解機にかけ、障 子紙の簾桁で漉いてみた。楮を加える知恵や漉き方は、指導者である千々松哲也氏から教えて頂 いている。「雁皮は暴れる」と聞いていたが、紙漉きも乾燥も難しく、障子紙サイズのものは、一枚もまと もに仕上がらなかった。具体的には、漉いた紙が簾から離れず、紙床に置く際に大きな気泡がで きてしまい、圧搾後に紙床から剥がそうとするとこの気泡が破れてしまう。すると、上下の紙の 一部だけ重なったり破れたりしたものが連続してできてしまう。手間暇かけて準備した貴重な原 料を、まともな紙に仕上げられない罪悪感と徒労感に襲われた。

地域おこし協力隊としての挑戦

 山口市の地域おこし協力隊として、千々松友之さんと共に、徳地和紙の振興を目指し、和紙づくり以 外の活動も行なっている。例えば、徳地の夏祭り向け「書道パフォーマンス」用の障子紙の提供、山口県長門市で開催された「アグリアートフェスティバル」での展示販売、山口県「ものづくりフェスタ」での 子供向け和紙職人体験ワークショップや、徳地の青少年自然の家で開催された「森フェス」での紙漉き体 験、地域の大学生や中学生を対象とした和紙づくり体験、ロータリークラブ会員に向けた徳地和紙の紹介、 移住イベントでのワークショップ実施など、手漉き和紙ならではの味わいや面白さを伝えたいと思って挑戦している。 ただ、このようなイベントの意義は認識しているものの、準備と対応に追われて、和紙づくりや 原木栽培の時間がとれなくなるという側面もあり、両立の難しさを痛感している。

    8 書道パフォーマンス%ef%bc%98

    9 徳地和紙製のはがき10

    10 徳地和紙を使った和紙人形「徳地和紙・紙人(かみびと)」(冨永嘉子 作)%ef%bc%99

 

続けることへの挑戦

 「ものづくり」に憧れ、和紙づくりを自ら海外に紹介したいという夢を抱えて徳地に移住して1 年半。和紙づくりと原木栽培、徳地和紙の振興、地域活動への参加に全力で取り組んできた。今 の気持ちは、正直なところ、「心身ともにヘトヘト、展望もまだ見えない」。けれど、この状態 になったことで、現状のままでは続けられないということが明確になった。では、どうやったら 続けられるのか。地域おこし協力隊の任期満了を迎える1年半後に向けて、その方法を探っていくつもりだ。

 

山口市地域おこし協力隊 船瀬春香

和紙文化研究会と全国の皆様へ

 徳地和紙の生まれる「山口市徳地」は、山と川に囲まれ、水田と畑が広がるのどかな集落です 東京からのアクセスは、羽田空港から山口宇部空港へのフライト時間が1時間45分。朝10:30の便なら12:15に山口宇部空港に到着します。宇部空港から徳地までは車で約1時間20分です。 国宝「瑠璃光寺五重塔」、「雪舟庭」、日本一古い天満宮「防府天満宮」、その側にある名勝 「毛利庭園」などは徳地から車で約30分。また、県内の有名観光地(下関、岩国、萩など)には大体車 で1時間半あれば行くことができます。美味しい地酒も揃っています。山口・徳地へ、どうぞおいでませ。

山口市観光情報サイト http://yamaguchi-city.jp

山口県観光情報サイト http://www.oidemase.or.jp

 

編集後記

 この原稿をいただいた時、和紙作り「0」からのスタートである船瀬さんにとって、この1年半、体力面が大きく立ちふさがって、それが影響し文章もマイナス面が色濃くでているように感じました。この文面だけ見ていると、和紙作りの魅力より大変さの方に天秤が動いてしまいそうですが、船瀬さんとの原稿をやり取りするメールの中では、自然に感謝し、困難を乗り越えてこうとするエネルギーを感じ、私の中ではプラス面に大きく振り子が動いたような気がします。船瀬さんの許しを得てその辺に触れたいと思います。

 今年6月に杉原紙研究所(兵庫県多可町)を中心に行なわれた「全国手漉き和紙青年の集い」で出会った雁皮紙に衝撃を受け、この文章を書いた後に、その作り手に会いに行ったそうです。その時の感想を彼女は「昔の牛小屋を漉き場にして、手打ち叩解、板干しという手間暇を惜しまず、作られた紙は、純粋で強くしなやかで美しく、関わるもの全てを一層高みに導くようでした。」と語り、さらにその訪問によって「気分が一新しました。今は次の和紙づくりが楽しみという気持ちです。」と。

 素晴らしい人や紙に出会い感動することで、それまで抱えていた重荷がスッと軽くなり、踏み出す一歩に弾みがついていくことがあります。自ら格闘して思うように行かない経験をした後ならば、その一歩は力強く、二歩三歩と進んで行けるのでしょう。そして船瀬さんは、以下のようにも伝えてくれました。

 「ただ、ものづくりとは終わりがなく、伝統製法をできるだけ守ろうとすれば、ひたすら地味な作業の連続であることは自然なことだと思うようになりました。

 けれども、自分では太刀打ちできない力と豊かさをもたらしてくれる自然と対話しながら作業をすることは、「楽しい、うれしい」という言葉以上の手応えをもたらしてくれます。

 和紙づくりをするようになって、食べ物を育ててくれたり物を生産してくれる全ての人々や技術に深く感謝するようになりました。何事も簡単ではなく、誰かの努力と創意工夫によってあらゆるものが生みだされて流通していることを、身を持って感じています。これは、和紙づくりをしていて、一番良かったことです。

 いつか、自分の手から美しい紙を生み出し、それを使った誰かが感動してくれたら本当に幸せです。そんな思いでおります。」と。

 船瀬さんにとって大きな1年半だったことがよくわかります。もう多くを語ることは必要なく、これからの彼女と徳地和紙に心からエールを贈りたいと思います。(HP担当 日野)

◆会員情報

展覧会と新刊情報
展覧会
WASHI 紙のみぞ知る用と美 展
The Wondrous Beauty and Utility of Japanese Handmade Paper
                     公益財団法人 紙の博物館関連

会 期:2016年9月9日(金)~11月22日(火)<大阪会場>
    2016年12月8日(木)~2017年2月25日(土)<東京会場>
開館時間:10:00~17:00<大阪会場>
     10:00~18:00<東京会場>
休館日:水曜日
会 場:
<大阪会場>大阪市北区大深町4-20グランフロント大阪南館タワーA12階
<東京会場>中央区京橋3-6-18東京建物京橋ビルLIXIL:GINZA2F
入場料:無料
企 画:LIXILギャラリー企画委員会
制 作:株式会社LIXIL
協 力:其角堂コレクション・桂樹舎和紙文庫・公益財団法人紙の博物館

http://www1.lixil.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_003551.html
新刊紹介 
『WASHI 紙のみぞ知る用と美』     増田勝彦副会長関連

価 格: 1,800円(本体)
判 型:A4判変型(210mm×205mm) 
製 本:並製 84頁
発 行:2016年9月15日発行

論 考:「和紙の魅力と可能性」関正純(高知県立紙産業技術センター 所長)
   「手漉き和紙の用と美」増田勝彦(和紙文化研究会副会長)
http://www1.lixil.co.jp/publish/book/detail/d_86480515.html

 

◆和紙情報

特別展 「丹後の紙漉き -和紙と生きる人びとのあゆみとゆくえ-」と図録紹介

会 期:平成28年10月15日(土)~12月11日(日)
会 場:京都府立丹後郷土資料館 
〒629-2234 京都府宮津市字国分小字天王山611-1  TEL 0772-27-0230 
主な展示品:
畑製紙農業協同組合資料(宮津市 近代 畑自治会蔵)
丹後・丹波の手漉き和紙生産用具(宮津市・京丹後市ほか 近代 当館蔵)
手漉き和紙製品(綾部市・福知山市ほか 近代~現代 当館蔵)
紙布(福知山市 昭和時代 個人蔵)
紙衣(福知山市 昭和時代 福知山市蔵)
映像「京の和紙」(京都府 1975年)
「黒谷和紙」(黒谷和紙協同組合 2016年)
※会期中に展示替えをおこないます

関連事業:
文化財講座 「紙すきの歴史と技術」
日 時:11月12日(土) 13時30分~  会 場:第一研修室
講師:京都府立山城郷土資料館 資料課長 横出洋二 

 
図録の紹介 和紙研有志“一押し”書籍
『丹後の紙漉き -和紙と生きる人びとのあゆみとゆくえ-』
発 行;京都府立山城郷土資料館
発行日:平成28年10月15日
編 集:京都府立山城郷土資料館
判 型:A4判  96頁
装 丁:並製 オールカラー
価 格:600円

京都府立丹後郷土資料館
http://www.kyoto-be.ne.jp/tango-m/cms/index.php?page_id=0

月例会見学ご希望の方々へ

 見学希望の方は、11月16日(水)まで、添付「Web申し込み書」に必要事項を記入の上、下記例会委員専用アドレスへ添付してお送り下さい。
entry@washiken.sakura.ne.jp
また、HP担当の日野宛に「FAX申し込み書」(03-3759-7103)でお申し込み下さい。見学詳細はこちらからご連絡いたしますので、必ずご連絡先を明記して下さい。もし明記がない場合は受付できません。なお、当日見学代として1,000円ご用意下さい。また、見学者が多い場合はお断りすることもありますので、お早めにお申し込み下さい。

FAX 申し込み書<Wordファイルです>

 

◆ 11月例会
日 時:11 月19 日(土)13:30 ~17:0 0   
  会 場:小津和紙本社ビル 6階会議室
  13:00 ~ 13:30 フリートーク
            ※会員相互の情報交換の時間としてご利用ください。
  13:30 ~ 14:40 2016年度 第4 回宍倉ゼミ宍倉佐敏 会員(下記参照)
  14:40 ~ 14:50 休憩 
  14:50 ~ 16:30 会員発表 稲葉政満会長(次頁参照)
  16:30 ~ 16:45 事務連絡
  16:45 ~ 17:00 片付け・退出

 

2016年度 第4回 宍倉ゼミ  〈PC・プロジェクター・DMS使用〉                    
題 名:和紙の歴史 古代の和紙  その4 「楮の研究」        
               女子美術大学特別招聘教授 宍倉佐敏 会 

今月は先月に引き続いて「コウゾ」について勉強します。
日本で開発された紙の最初の原料はコウゾであった。これは多くの歴史が証明している。天然の物が半栽培を経て完全な栽培種が各地に多く生まれた。
コウゾは紙以外にも多く使われ特に「太布」と呼ばれる織物は農山村では重要な普段着であった。
紙に使われるコウゾの繊維は西洋や中国・アジアには無い独特の製紙原料で、耐久性は高いが、繊維以外の不純物が混入しているので、場合によると他の繊維に見られない弱点もある。
全国各地の特徴あるコウゾの栽培を観察してコウゾの本質を研究しましょう。
前回同様にDMS(デジタルマイクロスコープ)とプロジェクターで繊維拡大写真を観察する。
また、「和紙文化研究6号」(下記参照)の「麻の研究」も御参照下さい。

6、那須楮(ソーダ灰煮100xDMS画像)%ef%bc%96%e3%80%80%e9%82%a3%e9%a0%88%e3%80%80%e3%82%bd%e3%83%bc%e3%83%80%e3%80%80100%e5%80%8d%e3%80%80%ef%bc%94c
8、八女楮(ソーダ灰煮100xDMS画像)%ef%bc%98%e3%80%80%e5%85%ab%e5%a5%b3%e3%80%80%e3%82%bd%e3%83%bc%e3%83%80%e3%80%80100%e5%80%8d%e3%80%80%ef%bc%94c
「繊維判定用 和紙見本帳」(2008年 紙の温度(株)発行)より

 

会員発表                  PC・プロジェクター使用

題 名「因州和紙における半自動式と巻全自動式紙漉き」                
                           稲葉政満 会長

 手漉き和紙の省力化は大きなテーマである。明治に入り、高知の吉井源太は8枚漉きの漉簀を導入した。私は、手漉きの半自動化と完全自動化そして機械漉き和紙の開発について調べてきた。本年度の和紙文化研究会の産地見学で鳥取県の因州和紙を訪問予定であるので、この機会に手漉きの抄紙工程の省力化についての流れを紹介したい。
 抄紙工程の省力化装置が活躍しているのは山梨県の西島と、鳥取県の因州である。共に画仙紙の産地である。半自動式のルーツは岡山県津山で1954年に開発された中尾式廻流紙漉装置である。岐阜県の後藤鉄工所と岐阜県製紙試験所は1970年ころに岐製紙式湿紙構成装置を販売している。西島の笠井成高は1968年頃にセーコー式を開発している。因州では青谷の中原商店が後藤式を購入している。その後、因州では回流式、(因州)流動式が開発され、さらに全自動手漉き装置である大野・松木園式と中小企業事業団式(鳥取工業試験場)をも完成させている。
 例会ではこの手漉き和紙の省力化の流れをおい、その特徴と問題点について述べる。

 

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2 手すき自動化抄紙機2%e3%80%803 大野・松木園式 【自動和紙抄造装置平2-216293(1990)より引用】
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