月例会見学ご希望の方々へ

見学希望の方は、9月14日(木)まで、添付「Web申し込み書」に必要事項を記入の上、下記例会委員専用アドレスへ添付してお送り下さい。entry@washiken.sakura.ne.jpまた、HP担当の日野宛に「FAX申し込み書」(03-3759-7103)でお申し込み下さい。見学詳細はこちらからご連絡いたしますので、必ずご連絡先を明記して下さい。もし明記がない場合は受付できません。なお、当日見学代として1,000円ご用意下さい。また、見学者が多い場合はお断りすることもありますので、お早めにお申し込み下さい。

FAX 申し込み書<Wordファイルです>

 

◆ 9月例会
  日 時:9 月16 日(土)13:30 ~17:00   
  会 場:小津和紙本社ビル 6階会議室
  13:00 ~ 13:30 フリートーク
            ※会員相互の情報交換の時間としてご利用ください。
  13:30 ~ 14:40 2017 年度 第3回宍倉ゼミ宍倉佐敏 会員(下記参照)
  14:40 ~ 14:50 休憩 
  14:50 ~ 16:40 「アメリカ議会図書館の保存修復」竹内真寿美会員
  16:40 ~ 16:50 事務連絡
  16:50 ~ 17:00 片付け・退出
※当日の進行状況により、スケジュールが多少前後する場合がございます。予めご了承下さい。

 

 

2017年度 第11回 宍倉ゼミ         プロジェクター・DMS使用
題名:和紙の歴史・近世の紙-3

「和紙の歴史 近世の和紙 -3『ワラで紙ができたのは何時頃、その製法は、紙質の特徴は、洋紙にも使うの?』」
                女子美術大学特別招碑教授  宍倉佐敏

 正倉院文書の中にワラ紙と思われる名称が出てくるが、製法も紙の現物も観えない。中国では竹紙と共に、ワラ紙も8 世紀頃にはつくられていたと思われる文章があるが、原料はイネかムギかも定かではない。
 中国のワラ紙は竹紙同様にレッチング法で繊維化していたが、化学製品が発明され薬品蒸煮法が採用されて今日に至っているが、初期のワラ紙は繊維が短く、ヘミ・セルロースが多いので、紙は脆弱で単独では良質紙に成り難いので他の繊維に混合して使用された。
 世界中に繁茂する草や藁類の繊維を茎幹繊維と呼び、各地で特色ある紙を製造していることも話題にする。

 

会員発表                  PC・プロジェクター使用

題名「アメリカ議会図書館の保存修復」   
                               竹内真寿美会員

 アメリカ議会図書館(LC)はアメリカ合衆国の国立図書館であり、世界最大規模のコレクションを所蔵しています。そのコレクションは幅広く、国内外の図書、写本、新聞、版画、地図、写真、視聴覚資料などが含まれます。その膨大なコレクションの永続的な保存・利用を目指した
 活動を行っているのが資料保存部門( Preservation Directorate)であり、コレクションの保存対策を行っている部やデジタル化などの資料の代替化を行っている部などの4 つの部(Division)からなります。2015 -16 年にかけて、その資料保存部門の中の1 つ、コンサベーション部(Conservation Division)での研修により、本と紙本( 版画、ポスター、手稿など)の資料保存の作業に携わる機会に恵まれました。
 コンサベーション部の業務内容は、傷んだ資料の修復処置の簡易修理から本格修理、さらに保管環境の管理や資料の適切な容器への収納、利用者の資料の取り扱い方の指導など様々です。コンサベーション部での研修経験をもとに、LC がどのように資料保存に取り組んでいるのか、また保存修復作業ではどのような和紙がどのように使われているのかを実際に行った修復事例をもとに紹介します。

 

【講師プロフィール】
竹内真寿美 (MASUMI Takeuchi)
2001~2003 ランビエンテ修復芸術学院にて紙作品修復を学ぶ。
2004    イタリア フィレンツェにある Istituto per l’arte e il restauro
      Palazzo spinelli に留学。
2005~2006 ランビエンテ修復芸術学院にて助手として勤務。
2007~2015 (株)Conservation for Identity(旧アトリエ・スズキ)にて勤務。  
      書籍や紙資料の修復を手がける
2015~2016 米国議会図書館 conservation部門 にてレジデント(研修生)とし
     て勤務。
2016~   独立。現在に至る

 

1: リーフキャスティング1  
2: 没食子インクの処置 2