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◆会員情報

展覧会

狩谷棭斎墓碑受贈記念 狩谷棭斎-学業とその人-   
                        田村南海子 会員関連

日 時:2017年11月18日(火)~2018年1月20日(土)
        10:00~17:00(入場は16:30まで) 閉館日 日曜・祝日
        ※金曜のみ10:00~18:00(入場は17:30まで)

会 場:會津八一記念博物館 1F 企画展示室
    〒169-8050 東京都新宿区西早稲田1-6-1 早稲田キャンパス2号館
          TEL 03-5286-3835

入館料:無料

一昨年、和紙文化研究会例会の外部会場としてご協力をいただきました会津八一記念博物館では、今回、江戸後期の学者で和漢籍や考古遺物の大蒐集者である狩谷棭斎の墓碑関連の展覧会を開催している。この碑は松崎慊堂撰文、小島成斎書、廣群鶴刻という当時国内有数の文、書、刻が結集した名碑であるが、東日本大震災で惜しくも倒壊してしまった。
2012年に曹洞宗法福寺ご住職和田一冏師のご厚意により、会津八一記念博物館にこの碑が寄贈され、原石を観覧できる意義深い催しとなっている。また、全長2メートルを超える碑の初拓本が研究者によって保存されており、原碑とその原型の拓本が比較できるめったにないものとなっている。田村会員は資料協力と図録に書者小島成齋の解説を担当している。

【ギャラリートーク】
狩谷棭斎墓碑受贈記念 狩谷棭斎 -学業とその人 -
現在開催中の「狩谷棭斎墓碑受贈記念 狩谷棭斎-学業とその人 -」展の担当学芸員によるギャラリートーク(展示解説)。予約不要。

 

開催情報
日時 2018年1月6日(土)、13日(土)、20日(土) 各回13:30-14:00
集合場所
2号館 會津八一記念博物館 1階 企画展示室
参加費 無料
予約申込 不要。1階企画展示室へお越し下さい。

関連HP
https://www.waseda.jp/culture/aizu-museum/news/2017/11/10/1844/

https://www.waseda.jp/culture/aizu-museum/news/2017/12/26/1957/

◆和紙情報

展覧会
かな料紙 ー小室かな料紙工房展示会ー

会 場:GALLERY 心  〒110‐0015  東京都台東区東上野18-14
   TEL  03(3845)5010
会 期:2018年1月19(金) ~ 1 月28日(日)  11 : 00 ~18 : 00
   (月曜休館、祝日の場合開館・翌平日休館)
入 場:無料

ワークショップ:
期 間:1月20日(土)~28日(日)
時 間:午前11時~12時 (約60分を予定)
定 員:1日6名様 (要予約)
費 用:お1人様3,500円
予約受付:12月25日(月)から 工房にて受付ます。
          電話0294-82-2451(午前9時~午後18時)
体験内容:基本的な砂子の撒き方を体験。使用する料紙は179×282mmを5枚(A4より少し小さいくらいです)予定。

実 演:期間中随時行ないます。(ワークショップ中はお休みです)

2012年11月に昭和女子大で開催しました第20回和紙文化研究会「和紙に美と技を求めて―加飾紙の世界―」(和紙研主催)の講師としてお願いいたしました小室 久さん、講演に加えて貴重な加飾技術と工程の実演ライブ中継をして、観客に好評をいただきました。(下記写真参照)また、和紙研の研修旅行でも常陸太田市の工房までお邪魔しました。今回は様々な装飾料紙と出会い、その実演を間近でみれる貴重な機会です。

ギャラリーHP:http://www.galleryshin.tokyo/2017/12/13/post-5156/
工房HP:https://kanaryoshi.com/2019/
Email:info@galleryshin.tokyo

第20回和紙文化講演会小室講師実演ライブ風景20回和紙文化研究会 実演 500

◆和紙情報

展覧会 東京国立博物館  
『2017年ユネスコ「世界の記憶」登録記念 朝鮮国書―朝鮮通信使の記録』

会 期:2017年12月5日(火)~12月25日(月)
時 間:9:30~17:00(入館16:30まで) 
休館日は月曜日(月曜日が祝日または休日の場合は開館し、翌平日が休館)
会 場:東京国立博物館 日本美術(本館)
    〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9
料 金:一般620円、大学生410円

本年1月に招聘講師の高橋裕次先生に「朝鮮国書の料紙」として発表していただきました。東京国立博物館や宮内庁書陵部、京都大学総合博物館等に所蔵されている朝鮮国書について、繊維分析等の詳細な調査が行わていることを紹介していただきました。
展示
龍文朱塗箱 朝鮮時代・17~18世紀〔重文〕
朝鮮国王国書別幅 朝鮮国王李琿・光海君 朝鮮 朝鮮時代(1617)〔重文〕
朝鮮国書(部分)朝鮮国王李淏・孝宗 朝鮮 朝鮮時代・乙未年(1655) 〔重文〕

詳細につきましては以下HPにてご確認ください。
http://www.tnm.jp/modules/rblog/index.php/1/2017/12/07/
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1894

◆和紙情報

特集“神々しい色艶と音色、温かくそして凛とした和紙、雁皮そして越前鳥の子紙” 【1】
― 越前鳥の子紙が国の重要無形文化財に指定、越前生漉鳥の子紙保存会が保持者の認定を受けて ―

 本年8月に重要無形文化財の指定及び保持者の認定等について文部科学大臣に答申されたことをお知らせいたしましたが、10月2日に指定(下記参照)、23日に認証式が行なわれました。和紙では過去同指定に「石州半紙」・「本美濃紙」が1969年、「細川紙」が1978年に受けていますが、素材の違い、そして和紙を取り巻く状況が大きく変化していることなどから、このことは越前和紙のみならず、現在そして将来の和紙にとって重要なことと考えられます。

重要無形文化財 名称:越前鳥の子紙      
保持団体  名称:代表者 越前生漉鳥の子紙保存会  会長 栁瀨 晴夫  
事務所の所在地
福井県越前市 新在家町8-44 福井県和紙工業 協同組合内

 今回は保持団体の柳瀬晴夫会長と越前の次世代を担う越前和紙青年部会の山下寛也会長に、指定を受けての思いをご執筆をいただきました。また、「鳥の子紙(とりのこし)」とは何か。福井県和紙工業協同組合のご協力を得て「鳥の子紙」の歴史、主原料、紙漉き工程を掲載誌し、和紙の王者と言われる雁皮(がんぴ)100%の「鳥の子紙」をご紹介します。

「越前鳥の子紙は何を奏でるか」
                 越前生漉鳥の子紙保存会会長 柳瀬晴夫

「越前鳥の子紙」は、原料に国産雁皮のみを使用して伝統的な製法と用具を使って漉かれた紙で、2017年(平成29年)10月2日に重要無形文化財の指定を受け、「越前生漉鳥の子紙保存会」が保持団体として認定されました。
 「越前生漉鳥の子紙保存会」は2015年3月に発足しました。それ以降、原料である雁皮の採集に春の山中を探し回り、その後皮こき、煮熟、ちり取り、秋には種取り、そして紙漉きと一連の作業を会員で協力して行っています。
 この保存会には、16の製紙事業所の29名が所属しており、20歳代から60歳代までと幅広い年齢層で構成されています。
 所属する工場も異なり、年齢の幅もある職人たちが同じ工房内で紙漉きに関わる作業を行う事は、近年には無かったと思います。
 この様な環境の中で作業を行いながら、会話の中から仕事上のひらめきが生まれて、産地内での創作意欲が生まれるきっかけとなれば良いと思います。
 自然の恵み、歴史と伝統、人々の努力と知恵、これらを基に紙を漉き、伝えられてゆく「技」から生まれる「越前鳥の子紙」。この紙をより多くの人に使って頂き、また、この紙に工夫を加えて古に漉かれていた紙の復元や、新たなる和紙を創出して行く事を目指して、これからも紙漉きを楽しみながら継続して参ります。
「重要無形文化財指定と次に繋ぐもの」
                 越前和紙青年部会 会長 山下寛也

 越前和紙青年部会は、技術継承と後継者育成を軸とし活動を行っています。この度、越前鳥の子紙が重要無形文化財に指定され研修が本格化するにあたり、これまで研修に青年部会として参加していた形から、当部会から代表して数名が越前生漉鳥の子紙保存会の研修生として学び始めることとなりました。
 これまで、越前和紙は様々なニーズに応えるべく、楮はもちろんのことパルプや輸入原料も用い、時間や労力に無駄のないようと努めてきました。このような努力は越前和紙が産業として大きく育った一因なのかもしれません。そうした現状の中で、保存会の研修において原料の調達や作り方から紙漉きや紙干しという一連の技術を皆で学ぶ機会を得たことで、青年部会として伝えていくべきことは何であるかを改めて考えていかなければと感じています。
 また、一方では和紙の需要の減少や工場数の減少という現実もあります。紙を漉くだけでなく紙をどうみせるか、どう発信してくのかが重要になってきた今、青年部会としては、創作和紙の製作や展示、ワークショップを通して越前和紙の技術や新たな魅力もより多くの方々に伝えていかなければと思っております。
 越前和紙のより一層の発展に向けて越前生漉鳥の子紙保存会で多くを学び、伝統の技を絶やすことなく後世に伝えるべく、より厚みのある青年部会として一同邁進してまいります。

 ①原料の作り方を学ぶ当部会長青年部鳥の子写真1

②紙漉きの指導を受ける当部会会員青年部鳥の子写真2
「越前鳥の子の歴史と主原料」
「鳥の子」とは
古代の斐紙と同じく雁皮を原料とする紙で、嘉暦三年(1328)ころの記録とされる『雑事記』に鳥子色紙とあるのが、初見とされている。延文年間(1365?61)の『延文百首』にも「鳥子色紙」とあり、『後深心院関白記』の延文元年(1356)十二月二十五日の条には、「料紙鳥子・同紙二枚を以て之をつつむ」と記されていて、鎌倉末期から鳥の子の呼称が一般化したと考えられる。その紙名については、『下学集』に「紙色鳥の卵の如し、故に鳥子というなり」と説明しており、『撮壤集』は「卵紙」(とりのこ)と表記している。
 平安時代は「薄様」に対して厚様の雁皮紙を「鳥子」とよんでいたとも考えられる。しかし、近世にはすべての雁皮紙を鳥の子とよぶようになった。
『延文百首』にみられるように詠進料紙であり、あるいは写経料紙となり、ときには公文書用紙ともなった。とくに滑らかで堅く、耐久性のある強く美しい紙であるため、上層階級では永久保存を期待する書冊に愛用された。
 中世から近世にかけての主産地は、越前と摂津の名塩で、襖用の間似合鳥の子(間似合判の鳥の子。間似合は半間(三尺)の間尺に合う紙の意味。横幅は三尺一寸ないし三尺三寸。縦幅は一尺二寸ないし一尺三寸で、五枚で襖片面を貼ることが出来る。)

「越前鳥の子」主原料
「雁皮」〈がんぴ〉
ジンチョウゲ科の植物。
 雁皮の字が初めてみえるのは「明月記」で寛喜二年(1230)三月に雁皮の花が開いたと記している。
 雁皮は栽培がむずかしく、野生のものを採取している。高さ1?1.5㍍、葉は互生し、卵形で裏に絹糸状の毛をもち、夏に枝の頂にジンチョウゲに似た淡黄色の小花を咲かせる。
 靭皮繊維の長さは平均3.16㍉で、その質は優美で光沢があり、平滑にして半透明、しかも粘着性に富んでいるので、こしの強い緻密な質の紙となる。「越前紙漉図説」(小林忠蔵)によれば敦賀の菅浜産を上等品としている

その他の原料
「楮」〈こうぞ〉
  クワ科カジノキ属の落葉低木。
 和紙の主原料でヒメコウゾ、カジノキ、ツルコウゾがある。カジノキは雌雄異種、ヒメコウゾは雌雄同種で、厳密にいえば異種の植物であるが、容易に識別できないので、紙漉きたちは同種のものとして扱い古代には穀あるいは紙麻(かみそ)、近世には楮(こうぞ)と記している。
 楮の靭皮繊維は麻についで長く、麻の平均14.4㍉に対して楮は平均9.73㍉で幅は平均0.02㍉である。そして繊維の絡み合う性質が強いのでその紙は粘り強く、耐久力のある強靱な紙となり、和紙のもっとも主要な原料である。

「三椏」〈みつまた〉
  ジンチョウゲ科の落葉低木で、枝が三つずつに分枝するのが特徴。
 伊豆の三須家文書によると、慶長三年(1598)三月四日付徳川家康黒印状は、修善寺の紙工文左衛門の雁皮、三椏の伐採権の独占を認めており、近世初期に三椏は和紙原料として導入された。明治期からは大蔵省印刷局製造の紙幣用に用いられた。
 三椏の靭皮繊維の長さは平均3.6㍉、幅は平均0.02㍉で光沢があり明治期には輸出用コッピー紙の原料で雁皮に代用され、鳥の子でも雁皮に代わる主原料となっている。

 「鳥の子 紙漉工程の詳細」

来月号では福井県和紙工業協同組合の石川浩理事長に「越前生漉鳥の子紙保存会とこれから」と全国手すき和紙連合会の五十嵐康三会長より「日本の手漉き和紙の中の雁皮紙」の掲載を予定しております。

月例会見学ご希望の方々へ

見学希望の方は、12月14日(木)まで、添付「Web申し込み書」に必要事項を記入の上、下記例会委員専用アドレスへ添付してお送り下さい。entry@washiken.sakura.ne.jpまた、HP担当の日野宛に「FAX申し込み書」(03-3759-7103)でお申し込み下さい。見学詳細はこちらからご連絡いたしますので、必ずご連絡先を明記して下さい。もし明記がない場合は受付できません。なお、当日見学代として1,000円ご用意下さい。また、見学者が多い場合はお断りすることもありますので、お早めにお申し込み下さい。

FAX 申し込み書<Wordファイルです

◆ 12月例会
  日 時:12 月16日(土)13:30 ~17:0 0   
  会 場:小津和紙本社ビル 6階会議室
  13:00 ~ 13:30 フリートーク
            ※会員相互の情報交換の時間としてご利用ください。
  13:30 ~ 14:40 2017年度 第5回 宍倉ゼミ 宍倉佐敏 会員(下記参照)
  14:40 ~ 14:50 休憩 
  14:50 ~ 16:40 招聘講師 島尾 新 発表(下記参照)
  16:40 ~ 16:50 事務連絡
  16:50 ~ 17:00 事務連絡・片付け・退出

  ■ 忘年会
  17:20 ~ 19:20 忘年会  見学者も含め参加自由
  食べ放題飲み放題で3,300 円 当日受付可  幹事:水木喜美男会員

※当日の進行状況により、スケジュールが多少前後する場合がございます。予めご了承下さい。

 

2017年度 第5回 宍倉ゼミ      プロジェクター・DMS使用予定
題名:「和紙の歴史 近代の和紙 1
   『機械抄紙が始まり、我が国には和紙と洋紙の二種の紙が誕生した』」
               女子美術大学特別招聘教授 宍倉佐敏 会員
 明治維新のあと農民は「つくらされる紙」から「つくる紙」に体制は変換したが、県当局の姿勢に左右され廃業する産地、紙漉き機具などの改良で生産量が拡大した産地が生まれ、薄い特殊な和紙はヨーロッパの人々に絶賛されて輸出も多くなった和紙業界に、洋紙と言う大きなライバルが登場した。
当初は化学薬品・漂白剤・ピーター分散・ジャッキー脱水・鉄板乾燥などの器具を応用して洋紙に対応したが、活字印刷と機械製紙の技術は文明開化を進める政府には大きな魅力で、稲藁や木材の大量パルプ化が確立され使用されると、和紙は生産方法や販売方針を変える必要に迫られた。
そこで明治中頃に行った和紙業界の量産対策や初期の国産切手の様子を見てみよう。

 

会員発表                PC・プロジェクター・DMS使用予定

題名:「水墨画の絵画史について」        
                          島尾 新 招聘講師
古画に用いられている紙の探究は、修理時に行われる材質特定以外には、ほとんど進んでいない。修理時の分析も、繊維を抽出してのものが多く、紙の全体的な性格は分からない。発表者は水墨画の歴史を研究しており、用いられている紙の種類だけでなく、紙の性質による墨の乗り方・滲み方など、表現への繋がりに興味を持っている。調査を開始したばかりでサンプル数は少なく、紙についての知識も浅いが、方法論をある程度確定するためにも、調査結果を報告してこの方面での紙研究の方向性を示し、専門家からのアドヴァイスを頂きたいと思う。

■ プロフィール
島尾 新(しまお あらた) 美術史家。学習院大学教授、根津美術館理事。
専門は中世絵画史で、水墨画の歴史とくに雪舟を中心に研究しており、著書に「水墨画と語らう」(新潮社)「すぐわかる水墨画の見方」(東京美術)「雪舟の山水長巻」(小学館)など。

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