◆和紙文化パネル

和紙文化研究会6月の拡大例会
和紙文化パネル‐workⅣ「和紙に見る藍と紫、日本人の美意識」

 今年6月で拡大版例会「和紙文化パネル」も4回を迎えます。例会と同じ時間帯を使い講演会と総合討議を行なう小和紙文化講演会として定着しつつあります。 
 今回は平安古筆の装飾料紙に迫ってみます。近年コンピューターにUSB接続で簡単に利用できるDMS(デジタルマイクロスコープ)の普及が著しいですが、それを使って、非破壊で平安古筆の紙質調査を試みました。
 藍と紫を主とした平安時代を代表する打雲・飛雲・羅紋・墨流し・藍紙などの美しい加飾は、日本人の美意識が作り出した和紙装飾の最高傑作の一つです。これまで想像の域を出なかったそれらの紙素材・装飾模様・表面加工などを科学の目でのぞくとどんなものが見えてくるのでしょうか。
 この調査・研究の成果が日本書道史や古筆研究の新たな研究の扉を開け、さらに日本の紙文化や日本人の美的感覚の再発見につながることを願っています。
 また、この研究調査を元に平安古筆の装飾料紙の再現も試みており、その試作品も会場に展示する予定です。(なお、やむを得ない事情により予定を変更する場合がありますのでご了承下さい。)

 

和紙文化パネル‐workⅣ 
全体テーマ「和紙に見る藍と紫、日本人の美意識」

日  時:2017年6月17 日(土)13:15~17:00
会  場:小津和紙本社ビル 3階展示場「小津和紙照覧」→→小津和紙ご案内200
参 加 費: 2,000円
    「和紙文化研究24号」1,500円含む)24号の内容は下記参照。 
     http://washiken.sakura.ne.jp/admission/
一般参加:事前申込が必要です。以下どちらかの方法で申込み下さい。
① Mail 添付エクセルデータに必要事項を記入し下記アドレスに返信して下さい。entry@washiken.sakura.ne.jp  
→→エクセルデータWEB申込書
② FAX 添付「FAX申込書」に記入の上、担当の日野宛にお申し込み下さい。FAX番号は03-3759-7103です。
→→ワードデータFAX申込書
③ 郵送 〒110-8714東京都台東区上野公園128東京藝術大学大学院美術研究科 文化財保存科学専攻保存科学気付
和紙文化研究会事務局宛に〒番号・住所・氏名・電話・所属を記入の上お申込下さい。
定  員:40名 定員になりしだい締切ります。

スケジュールと内容

開 場 
12:50  受付開始:

開 会                       
13:1513:30 開会の挨拶:稲葉政満(和紙文化研究会会長)
         御挨拶 ㈱小津商店                             
基調講演                       
13:30~14:10 名児耶 明 講師 (公益財団法人五島美術館副館長) 
             「平安の古筆に見える加飾紙の種類と多様性」

14:10~14:50 高橋裕次 講師 (公益財団法人大倉文化財団大倉集古館学芸部長)
                「DMSから見えた装飾模様の謎」

14:5015:00 休憩・前半分の質問回収

15:00~15:40 宍倉佐敏 講師  (会員・女子美術大学特別招聘教授)
               「加飾紙のDMS紙質繊維分析の実際」
        DMS操作補助:白井麻美(繊維分析研究)

15:40~15:55 石川 浩 講師  (福井県和紙工業協同組合理事長)
       「打雲製作の伝承と実際」

15:5516:10 休憩・後半分質問回収  講師席準備

総合討議、質疑応答                  

16:15~16:55 
奈良・平安の美から近世、そして現代へ -受け継がれる日本の加飾美-」 

 パネラー:名児耶 明 講師・高橋裕次 講師・宍倉佐敏 講師・石川 浩 講師
 DMS操作:白井麻美  司会:日野楠雄

                            
16:55  閉会の挨拶 増田勝彦(和紙文化研究会副会長)
17:00  和紙文化パネル終了

 

展示品 (予定)
試作加飾紙:打雲・飛雲・羅紋・墨流・藍紙
平安古筆に使われた紙と同じ素材の紙:雁皮紙・オニシバリなど
「繊維判定用 和紙見本帳」(宍倉佐敏 企画編集 紙の温度発行)宍倉講師の講演の際にこれを元に、DMSで実際に繊維観察と繊維分析のやり方を説明。

 

関連告知
◎五島美術館「夏の優品展 -料紙のよそおい-」6月24日7月30日
 展示会中のイベント:7月16日 岩野麻貴子さんの打ち雲体験会
◎ リニューアル「紙の文化博物館」越前市和紙の里通り
◎ 越前生漉き鳥の子保存会と加飾紙プロジェクトについて

 

懇親会のご案内
和紙文化パネル終了後、17:30頃より講師の先生方を囲んで懇親会を予定しております。どなたでも申込できます。参加申込時に併せてお知らせ下さい。
会 場:華味苑(中華料理)講演会場から徒歩5分。
    最寄りの駅は地下鉄日比谷線の小伝馬町駅(徒歩数分)
会 費:3,200円 (当日受付にて徴収)
定 員:30名
山東系の中華料理で癖がない食べやすい料理です。飲み放題・食べ放題となっており、六十品目をこす料理から自由に選択できます。
                                以上

 

◆和紙情報

第39回 日本新工芸展」             月岡裕二先生関連

会 場:国立新美術館 東京都港区六本木7-22-2
会 期:平成29年5月17(水)~5月28(日)午前10時~午後6時
    休館日23日(火)休館
主 催:公益社団法人 日本新工芸家連盟
後 援:文化庁・東京都・京都府・京都市・NHK
入場料:一般:700円 学生:400円 中学生以下:無料
列品解説:
叶 道夫先生:第39回展審査員(陶・磁を中心に)
日 時:5月20日(土)午後1時30分~2時30分 
兼先 恵子先生:第39回展審査員(染・織を中心に)
日 時:5月27日(土)午後1時30分~2時30分

http://www.nihon-shinkogei.or.jp/honten/index.html

「第2回日本新工芸関東地区会展」
会 場:上野の森美術館ギャラリー
会 期:6月1日 (木) ~ 6月7日 (水)
    10:00~17:00最終入場閉館30分前まで(最終日15:00閉館)
入 場:無料
概 要:陶磁器、金属、染色、人形、漆、金切硝子など約100点
主 催:日本新工芸家連盟 関東地区会
ジャンル:工芸
http://www.ueno-mori.org/exhibitions/article.cgi?id=209

◆協力隊

因州和紙へ協力隊求む
鳥取市青谷町は、「因州和紙」の一大産地で、書道用紙の生産を中心に和紙職人たちの営みが続く「和紙の里」です。しかし、近年伝統技術を受け継いできた手すき和紙職人が減り、手すき和紙産地としての存続と後継者の育成が喫緊の課題となっています。
こうした課題を解決し、この地域を「和紙の里」として活性化するためには、和紙関係者や地域、行政との連携による取り組みが肝心です。そして、地域外からの視点、発想で因州和紙の魅力を引き出し、積極的に活動する「地域おこし協力隊」がぜひとも必要です。           〔鳥取県鳥取市〕

募集人員:1名 20歳以上 男女不問
賃金:月額166,000円(賞与なし)
雇用期間:平成29年7月1日(委嘱予定日)から平成30年3月31日まで(予定)ただし、最長で平成32年6月30日まで更新することができます。
申込受付期間:2017年05月01日~2017年05月31日
他に諸条件がありますので以下に問合せ下さい。
〒689-0592 鳥取県鳥取市青谷町青谷667番地
TEL:0857-85-0011 FAX:0857-85-1049 担当:松原
http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1458088327708/index.html
http://www.city.tottori.lg.jp/www/contents/1493600301456/index.html

◆和紙だより

〖季刊 和紙だより54号 2017春号の紹介〗
目次
越前和紙への提言〉…… 1頁
三宅賢三(竹紙漉き職人)
「竹紙に憑かれて三十年–和紙以前の紙を漉きたい」
〈ショップレポート〉…… 2頁
「京都和とじ館」編集力を生かし、特殊用途の和綴じ本制作
〈レポート〉…… 3頁
「越前生漉き鳥の子紙保存会」活動近況と目指すところ
〈和紙ミニコーナー〉…… 4頁
「和紙素材の研究展IV」開催 
〈情報欄〉…… 4頁
越前市「紙の文化博物館」リニューアルオープン、第三回国際木版画会議ハワイ会議開催予告、「紙と紙まつり」開催、他 

バックナンバー一覧(下記URL)からダウンロードできます。
http://washidayori.jimdo.com/

◆産地交流

「大切な国産和紙原料 ―トロロアオイの作付け会議―」       
 
 4月26日(水)午後、小川町トロロアオイ生産組合(代表 黒沢岩吉さん)・JA・県の方々が集まり、今年度の作付会議が開かれました。和紙研からも2名お邪魔しました。
 3月~4月の希望を集約しましたら、昨年秋にご協力いただいた方々以外にも各地から希望があって、昨年の余剰分を含めても多い結果となり、組合員で今年度分の作付けを割り振りしました。また、農林振興センターの担当から営農指導もありました。
 今月後半に作付けが始まりますが、生育状況などこのHPで「トロロアオイ日記」として時折お知らせする予定です。

 

「紙の神様 ー壱千三百年の大祭・御神忌に向けて」

 今年の岡太神社・大瀧神社春の例大祭は無事終了しました。式典の最後に宮司様から来年の「千三百年の大祭」についての話がありました。遠く長き間、毎年行なわれてきた祭礼、来年はそれが1300回という節目の年で、その意味は、紙漉きの心の拠り所であり、伝統を継承し、そこからブランド力を創造するということではないかということでした。越前地区のみならず、全国各地の和紙関係者には、この節目に向けて和紙力の再確認と新たな発信をしてもいいのではないでしょうか。
 この1300年という時間の経過を年表(福井県和紙工業協同組合提供)で確認できるようにしました。長い越前和紙の歴史をご覧下さい。

 

千三百年表

 来年の春の「一壱千三百年の大祭・御神忌」予定
5月2日 お下り
  3日 法華八講
  4日 式典
  5日 お神輿渡り お上り

場 所:岡太神社・大瀧神社 
    〒915-0234 福井県越前市大滝町23-10 電話0778-42-1151
http://www.washi.jp/history/maturi1.html
 
神社風景Exif_JPEG_PICTURE

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宮司様のお言葉Exif_JPEG_PICTURE